「なんだかモバイルWi-Fiって怪しいキャリアが多いし信用できないよね」
「WiMAXとかWi-Fiって高いくせに回線はいまひとつだと思う」
こんな風に思った人もいますよね。
Config NetworkもWiMAXに関する記事を書いていましたが、WiMAXを勧める理由がいまひとつなので今は完全に光回線と携帯に話題を絞っています。
しかしモバイルWi-Fi界隈を完全に捨てたかというとそうではなく、Wi-Fi界隈でも十分勧められるキャリアがあることも事実です。その中の一つであるNomad SIMはどうでしょうか。WiMAXと比較してNomad SIMを選ぶ理由とは何ですか。
今回は、モバイルWi-Fiを選ぶにあたってWiMAXではなくNomad SIMをおすすめできる理由を解説します。
目次
Nomad SIMとWiMAXを比較してNomad SIMを選ぶ理由
どうしてWiMAXよりNomad SIMを選ぶのでしょうか。WiMAXは確かに大手キャリアが運営してるし、信頼性もあります。WiMAXを使っておけば間違いないですが、色々問題もあるんですよね。
月額料金にそれほど違いはないが…
月額料金はWiMAXとNomad SIMでそれほど違いはありません。むしろNomad SIMの方が髙かったりします。WiMAXでメジャーなBroad WiMAXとNomad SIMの価格を比較してみましょう。
キャリア | プラン | 月額料金 | 3年総額 | |||
開始月 | 1~2か月目 | 3~24か月目 | 25~36か月目 | |||
Broad WiMAX | ギガ放題 | 税込2,999円(日割り) | 税込2,999円 | 税込3,752円 | 税込4,412円 | 税込144,485円 |
Nomad SIM | MINI(20GB) | 税込2,860円 | 税込105,820円 | |||
BASIC(100GB) | 税込3,960円 | 税込146,520円 |
Broad WiMAXは3年縛りで、最初の2年間は税込4,000円以下なのでわりと使いやすいというか。
ただ3年目から税込4,412円と爆上がりして、さらに違約金があるので、3年目の料金はキツいですね。こういう変動料金制はちょっと面倒です。しかし、3年総額はNomad SIMのBASICプランより若干安いです。
対してNomad SIMはどうかと言うと、100GBのBASICプランは税込3,960円で4,000円切っている料金がずっと変わらないんですよね。
3年間の総額は若干高いのですが、毎月払う料金は税込3,000円台なので精神的な負担は大きくないですね。
あまりヘビーに使わないのなら20GBのMINIでもわりと十分だと思います。その場合税込2,860円なので料金もMINIになります。Nomad SIMはプラン変更できませんが、用途に応じて容量を選べますし、分かりやすくてシンプルですよね。
WiMAXは大手がやっている信頼性はある
WiMAX 2+は回線をUQコミュニケーションズが運営していて、参画している老舗プロバイダがMVNOとしてWiMAXを提供しているので、わりと信頼性が高い回線になっています。少なくとも、2020年にあったクラウドSIMの通信障害のようなトラブルが起きる可能性は低いでしょう。
なので個人はもちろん、法人向けとしてもかなり使われているのではないでしょうか。モバイルWi-Fiの代名詞のような存在なので、何も考えないでモバイル環境を作りたいと思った時に、すぐにWiMAXのルーターを手配していると思われます。
MVNOとなるプロバイダも、ソネットだったりビッグローブだったり、DTIももちろんやってますし、そういう昔からあるプロバイダが提供していることは安心材料ですよね。
じゃあどうしてWiMAXよりNomad SIMの方が優れていると言えるのでしょうか。
電波の安定性が断然Nomad SIM
モバイルWi-Fiは無線の電波を使うので、どういう電波を使うのかがかなり重要になります。WiMAX 2+の電波の特徴は以下の通り。
- 高周波数の2.5GHz帯(バンド41)を使う
- 直進性が強い
WiMAX 2+の電波は直進性が強く、電波が建物内に回り込んで入ってくることはあまり期待できません。窓際に持っていくと電波状況が良くなるというのは、直進性の強さのためにそうせざるを得ない事情があります。
ただ、WiMAXのサービスもau 4G LTE回線をオプションで使えるので、WiMAX回線が使えなければLTEを使うこともできます。なのでWiMAXの電波が入らないならLTEオプションを有効にすればデータ通信ができます。
LTEオプションがあることから分かるように、WiMAXのサービスは電波に限界があって、LTEの電波に頼る場面が確かにあるということです。
であれば、最初からモバイルWi-FiでLTE回線が使えればいいですよね。Nomad SIMならソフトバンク回線をそのまま使うので、サービスエリアも広いですし、速度も期待できます。
ソフトバンク回線が繋がりにくいという話は嘘です。それはJ-Phone時代の話で、今は基地局数No1ですからね。いまだにソフトバンクが山間部で繋がらないと言ってるとか、いつの時代に生きているのでしょうか。
WiMAXとNomad SIMの速度比較
WiMAXはじゃじゃ馬です。速い時はすごい速いんですが、電波が届かないと速度はしょぼいですね。外で歩いている時に測定すると以下のような速度が出ます。
これだと下り90Mbps以上出てますよね。外だと電波が良いのですごい速いんですよ。でも外でWiMAXを使うことはあまりないです。そこで屋内で測定すると以下の通り。
わりといまいちですよね。超低速ではないですが10Mbpsを切ることも。1.5Mbps程度あればブロードバンドと言えますが、今はLTE回線でも100Mbpsいくことがあるので、しょぼい印象は否めません。そして、WiMAXは上りが遅いんですよね。
ソフトバンク回線を使うNomad SIMは室内で電波状況が良いと以下の数字。
上記はファーウェイW06を使っています。これだと50Mbps前後出ているので、いつもこういうデータ通信ができると快適ですよね。
レンタルルーターだとちょっと落ち着いて以下のような感じ。
室内で安定して速度が出るので、気分が良いですね。
WiMAXの違約金が痛すぎる…
これがキツいですよね…。WiMAXは3年契約が多くて、1年以内に解約すると違約金19,000円とか取られるので、かなりキツいです。
3年縛りは長期的に使うと決めているならまだしも、どんなものかよく分かっていないのに3年縛りで申し込むのはわりとギャンブル的と言えます。
品質を気にしない人はいいんですが、ちょっと速度測定するとか電波状況を気にする人は、WiMAXを使っていてイライラするかもしれません。しかも3年縛りですからね。
一応ビッグローブWiMAX 2+が最低利用期間1年で、公式のUQ WiMAXが2年縛りなんですけど、初期費用はそれなりにかかります。
この違約金を考えると、大手キャリアやプロバイダはユーザーフレンドリーではないと感じますよね。粗利を出さないといけないのは分かりますが、やれ手数料とか、変動する料金とか、つまらないし複雑で楽しくないですね。
Nomad SIMに縛りと3日10GB制限はない
Nomad SIMに契約期間の縛りはありません。3日10GB制限もなし。
WiMAXの3日10GB制限は、理屈では納得なんですよ。要は電波の公平性を重視しているので、ヘビーユーザーにばかり帯域を占有させない考えは昔からあります。
ただ10GB制限があると、一日の始まりにビデオ会議システムで話してから、サブスクリプションで音楽をかけながら仕事でサーバーのリソースにアクセス、そして一日の終わりに動画配信を見る…なんていうことをした時に、わりと制限がかかる可能性があるんですよね。
そこをNomad SIMのBASICプラン100GBなら3日で10GB以上使っても、後からデータ量を調整して高速通信が継続できます。
Nomad Worksってどんな事業会社?
Nomad SIMを運営しているNomad Worksはれっきとした届出電気通信事業者ですよ。電気通信事業者やるのは比較的簡単になっているのかもしれません。
SIMカードを配るだけでも電気通信事業者になる必要があります。IT人材派遣会社もモバイルWi-Fiをやる時代ですからね。
でもNomad WorksはただルーターやSIMを配っているだけじゃなくて、もっとクリエイティブなことをやってます。Nomad Codeっていう名前でサイト制作者(主にブログ)向けに、フリーでWebに使うデザインを提供しています。
チェックボックス
チェック
このサイトもNomad Codeを使わせてもらっているんですよ。Nomad WorksはYoutubeチャンネルもやっていて、主にサイト制作者向けですけど非常に頼りになりますね。iPhone向けのNomad Iconもあります。これは誰でも使用可能。
Nomad SIMで言えばやっぱり信頼性のあるサポートですよね!メールで質問に丁寧に答えてくれますし、応答も早いです。
Nomad SIMの注意点
Nomad SIMの注意点は以下の通り。
- 開始月の日割りはできない
- 契約事務手数料3,000円はかかる
- スマホに挿した時にテザリングはできない
- データ通信専用なので音声通話はない
- 口座振替はできない
- ルーターは買取ではなくレンタル
それほどデメリットはないと思います。テザリングはソフトバンクの仕様でできないようです。ソフトバンクはテザリングが有料オプションになっていて使うのに別途申し込みが必要なので、Nomad SIMでは対応できないようです。
口座振替払いはありませんが、デビットカードを使うことができるのでそれほど問題ないはず。クレジットカードがなければデビットカードを作りましょう。
Nomad SIMで使えるSIMフリールーター
Nomad SIMはJT101というルーターをレンタルすることができますが在庫が少ないですね。大体SIMカードのみになっています。レンタルルーターがないこともないですけど、申し込みできるようになっている状態じゃないことが多いです。
なのでSIMカードを申し込むことが多いです。SIMカードということは、いわゆる格安SIMと同じようにデータ通信のSIMを注文して、持っているスマホやルーターにSIMカードを入れて設定してからインターネットをすることになります。
WiMAXで使うW06もNomad SIMで使えますし、富士ソフトのFS030Wならソフトバンク回線のバンドを多く掴むことができます。
ちょっと高いですけどね。上記のルーターなら電波が届きやすいので使いやすいと思います。
ちなみにレンタルルーターは以下の通り。
レンタルルーターはiPhoneより小さくて軽くて可愛いので、結構おすすめです。基本的に返却されたルーターが手元に届くので使用感はありますが、すぐに慣れます。
自由なNomad SIMで生きよう
確かにWiMAXは始めやすいし、大手プロバイダの信頼性もあります。UQコミュニケーションズは今やKDDI本体に吸収されて、KDDIが後ろ盾になっている状況からKDDIそのものになったので、巨大通信キャリアの寄らば大樹の陰になりたい人もいるはず。
ですが!
小が大を飲み込むこともあるように、小さなベンチャーが巨大化することもあります。ソフトバンクがそうですね。Nomad SIMが巨大化するかどうかはさておき、やっぱりWi-Fiとしての品質が優れていることは確かです。どんなメリットがありますか。
- 契約期間の縛りなし、解約金なし
- 3日10GB制限なし
- 速い
- エリアが広い
- 高品質なソフトバンク回線
- ユーザーフレンドリーで良いサポート
- やっぱ利用者第一のところ
Nomad SIMを使って自由に生きることは素晴らしいと思うはず。
WiMAXをやめてNomad SIMにしない?
WiMAXをやめてNomad SIMにしない?
いやWiMAXでもいいんですけど、長い物には巻かれろ的な考えで使っていても、そんなにいいこともないような気がしますけどね。いざWiMAXからNomad SIMに乗り換えれば、その快適さからやめられなくなるはず。
もちろんやめてもいいです、縛りなしなので。そこは使ってみて判断して、結果的にモバイルWi-FiはUQのWiMAXより、ポケットWi-FiのNomad SIMだなって結論出ると思いますけどね。
まずは20GBのMINIプランからでもいいですし、いつでもどこでもWi-Fiが使える便利さをぜひ享受してもらいたいって思ってます。