「NOZOMI WiFiはどう?」
「NOZOMI WiFiは一体どんなWiFiキャリア?」
このような疑問について解説します。
クラウドSIMの限界が露呈した現状を分析・評価していく企画も第8弾。
多くのWiFi事業者が乱立し、事業会社ごとの個性をどうやって出すのか苦労している事業者も少なくありません。
以前からWiFiをレンタルをしていたところは、群雄割拠の時代に戸惑いを覚えているかもしれませんが売上が増えてまんざらでもない様子。
そのような状況でNOZOMI WiFiはどのようなWiFiキャリアなのでしょうか。NOZOMI WiFiの評判やメリット・デメリット、また使い続けられるキャリアなのか。
事業会社の実態も合わせてお送りし、どんなWiFi事業者なのか掘り下げてみます。
NOZOMI WiFiを検証した結果、やはりほかのWiFiで、という人にも提案できる内容です。
目次
NOZOMI WiFiとは
どんなときもWiFiフォロワー系レンタルキャリア
無制限プランでクラウドSIMを採用していることから、どんなときもWiFiフォロワー系事業会社であることは一目瞭然です。
以前からWiFiレンタルをしていたようで、大容量プランなども取り揃えており、そういった意味ではプランに柔軟性があると言えます。
WiFiキャリアの中にはクラウドSIMだけ、というプランのキャリアも多数あるので、ユーザーにとってはプランを選べることにメリットがあります。
期間契約ではないレンタルなので、縛りのあるキャリアよりアドバンテージがあります。
事業会社はアルバイト特化系人材会社
NOZOMI WiFiを運営する事業会社は株式会社フェティアという人材紹介会社です。
イベントを中心としたテンポラリー人材紹介を得意としており、イベントだけでなく展示会などのPR業務や販売促進などもやっています。
一言でいうとイベントの案内とか、学生でもできるような店頭販売やテンポラリーな営業をしているそうです。
セールスプロモーションというカタカナを使っていますが、要はアルバイト紹介会社です。
ではなぜこのような人材紹介会社がNOZOMI WiFiをやっているのかという点は筆者個人としては不明ですが、同じ人材派遣会社系ではFUJI WiFiも同じような業態で人材派遣とWiFiの二つを事業としています。
事業の多角化と言えば聞こえはいいですが、人材派遣や紹介業務とインターネットは直接的には関係ありません。派遣事業はIT業界に人を送り込むことをよくするので、ITに目をつける派遣会社も少なからず存在するということでしょうか。
ともかくNOZOMI WiFiの事業会社はアルバイト中心の人材紹介会社となっています。
NOZOMI WiFiのリアル
NOZOMI WiFiの料金プラン
NOZOMI WiFiの料金プランです。現在は無制限プランや1週間などの短期レンタルが申し込み停止中になっています。
プラン | 月額料金 | ||
1か月 | 1週間 | 2週間 | |
超大容量(国内海外) | 3,780円 | - | - |
無制限 | 4,480円 | - | - |
超大容量(国内) | 3,480円 | - | - |
1週間 | - | 1,980円 | - |
2週間 | - | - | 2,980円 |
超大容量SIM | 3,780円 | - | - |
ここで超大容量プランというのは国内で100GB使えるプランになります。超大容量(国内)は100GBで3,480円なので普通というか、WiMAXより若干安いかなという料金です。
そして無制限プランは1日10GB使うと速度制限になるということです。それでも30日だと300GB使える計算です。
超大容量SIMはクーポンコード:reiwa018 を入力することで3,200円になります。
他に注意したいのは、1週間や2週間の短期レンタルの場合、別途往復発送料1,000円がかかります。
価格的には普通です。ここより安い事業者はあるので、NOZOMI WiFiを使うには短期レンタルが良いケースが多いのではないでしょうか。
クラウドSIMは続行
無制限プランはクラウドSIMを採用していて、端末はお馴染みのGlocalMeのU2Sを使います。
クラウドSIMについてはどんなときもWiFi通信障害の影響もあり、受付は停止しています。サイト上では端末がないということですが、クラウドSIMそのもののサービスが継続するかどうか分かりません。
今のところはクラウドSIMをやめるということを告知していないので、NOZOMI WiFiとしてはクラウドSIMを続行している段階です。
契約期間の縛りなし、解約金なしはメリット
レンタルWiFiなので、契約期間の縛りなし、解約金はなしです。これはメリットです。
無制限系WiFiキャリアでも2年縛りが当たり前なので、高額な解約金がないのはユーザーにとっては使いやすいでしょう。
100GB保障の超大容量プランはメリット
今となっては特に超大容量とは言えませんが、100GB保障の超大容量プランなら3,480円で使えるので、NOZOMI WiFiを使うならこれでいいと思います。
基本、クラウドSIMの信頼性がかなり厳しいので、データ使い切りのようなプランなら信頼性が高いですし、WiMAXと比べても安い料金で使えるので100GB保障の超大容量プランはおすすめです。
NOZOMI WiFiのデメリット
初期費用が高い
初期費用は若干高いです。
初期手数料 | 3,980円 |
端末登録手数料 | 3,000円 |
初期手数料というのは事務手数料のようなものと分かりますが、端末登録手数料というのがいまいちピンときません。
一般的には事務手数料3,000円取るだけですが、端末を登録するって何なのか、という点は正直疑問ではあります。
なので合計6,980円の手数料になるので注意が必要です。
レンタルWiFiとしては高い方になる
NOZOMI WiFiは1週間と2週間のレンタルがあって、テンポラリーでWiFiをレンタルして使うことができます。
その料金は1週間が1,980円+往復発送料1,000円、2週間が2,980円+往復発送料1,000円となります。
これを踏まえて他社を見ると、フォン・ジャパンのフォン・レンタルだと、SoftBank 601HWを借りたときに以下の料金になります。
フォン・レンタルの料金
期間 | 一日料金 | レンタル料金 |
1週間 | 432円 | 3,024円 |
2週間 | 253円 | 3,542円 |
上記は往復発送料を含みません。なので、NOZOMI WiFiの1週間2,980円は安いですが、2週間だとNOZOMI WiFi3,980円で、フォン・レンタルは3,542円のコースがあり、他社の方が安くなります。
フォン・レンタルだとさらにもっと安い機種があるので、NOZOMI WiFiがレンタルWiFiとして特別安いというわけではありません。
実際は無制限データ通信ではない
無制限プランは一日10GBを超えると128Kbpsに制限されて、制限が解除されるのが翌9時です。
一日10GBデータ通信ができるなら無制限のように使えますが、厳密には制限後の128Kbpsの時間が長いので若干使いにくいです。
ソフトバンク再販系の300GBや、楽天モバイルのように一日10GB超過後の3Mbpsと比較すると見劣りするのは否めません。
クラウドSIM利用はリスク
無制限プランのクラウドSIMは受付停止中ですが、再開される可能性もあります。
その際にクラウドSIMを契約すべきかどうか、という点ではConfig Networkとしてはおすすめできません。
クラウドSIMに関して言えば以下の懸念点があります。
- ユーザーが増えた時の障害の可能性
- キャリアによる速度制限
- 回線休止の可能性
どんなときもWiFiであったような通信障害は、どこのクラウドSIMでも起きる可能性があるので、インターネット接続の信頼性は懸念が残るでしょう。
どんなときもWiFiとクラウドSIMの障害については以下の記事に詳細を書いています。
あくまでもアルバイト人材紹介会社である
前述の通り、サイトを見れば分かりますが、NOZOMI WiFiを運営している株式会社フェティアはアルバイトを中心とした人材紹介会社です。インターネットとほとんど関係なく、人材派遣という業種の評判は必ずしも良いものではありません。
同じような事業会社としてFUJI WiFiを運営する株式会社レグルスという企業がありますが、基本、フェティアと同じで人材派遣をメイン事業にしています。人材派遣の片手間にWiFiをやっていると。
これは人材派遣をやっているとIT系の案件が山ほどあるので、ITや通信といった事業もやろうかなという狙いがあるかもしれませんが、実態は不明です。
メインの事業はどうあれレンタルWiFiとしてきちんと運営しているのでいいですが、やはりインターネット接続専業ではないことを考えると、今一つネットインフラとしての信頼性に欠ける印象があるのは否めません。ルーターを配ったりSIMを配ればいいのですが、障害対応とか、顧客対応とか、サポート面での質が見えてこない事業会社が多いです。
それを考えるとNomad WorksのNomad SIMやChat WiFiなどのWiFiキャリアが、インターネット専業としての信頼感があります。
中長期でレンタルするならどのWiFi?
Config Networkとしては定番の御三家になります。
Nomad SIM
Nomad SIMなら、契約期間の縛りなし、解約金なしで、エリアが広く高品質なソフトバンク回線のSIMカードorレンタルルーターを借りることができます。
2020年5月現在は在庫が少ないですが、平常時になって在庫復活に期待したいです。
料金プランはシンプルで、100GB3,600円ならWiMAXよりも安いです。
プラン | 容量 | 月額料金 |
MINI | 20GB | 2,600円 |
BASIC | 100GB | 3,600円 |
PRO | 300GB | 4,200円 |
縛りなしなのと信頼性の高い対応で、少しプレミアムな値段になっていますが、納得のサービスと言えます。
Chat WiFi
安定のChat WiFiは、クーポンコード「chat-s-02」で2,980円になりますし、Nomad SIMと同じソフトバンク回線を使うのでおすすめなSIMカードです。
レンタルルーターもありますが、やはりSIMカード中心なのでSIMフリールーターは持っておいた方がいいです。
特に人材派遣会社がやっているということでもないですし、そんなに運営の心配をする必要もありません。無責任なことは言えませんが、インターネット接続専業なら問い合わせ対応なども信頼感があります。
楽天モバイル
安定の楽天モバイルは、WiFiキャリアじゃなくてれっきとした通信キャリアなので舞台やスケールが全然違いますが、今のところ3大都市圏にすんでいるならモバイルWi-Fiとしておすすめです。
基本は電話ですが、SIMフリールーターか、楽天対応ルーターを用意すれば実質無制限のモバイルWI-Fiが実現可能なので検討できます。
以下の記事では、小型軽量のモバイルルーター「NEC MP02LN」を使った楽天モバイルの始め方と、楽天回線のファーストインプレッションについて書いています。
NOZOMI WiFiの将来に望みがあるか不明だが人気が出る可能性はある
NOZOMI WiFiの将来的な望みに関しては、筆者個人としては分かりませんが、クラウドSIMだけでなくSIMカードを中心としたレンタルWiFIとしてなら人気が出る可能性があります。
なぜかというと、FUJI WiFiが安さと品質で人気が出ているのが証拠です。
FUJI WiFiは、契約期間の縛りなし、解約金なしで、大容量SIM or レンタルルーターの戦略で信頼性を高めて、そして対応もそつなくこなすので顧客獲得がうまくいきました。
なのでNOZONI WiFiとしては期間縛りなしをもっとアピールして、品質の高いレンタルWiFiという認知を広めることができれば化ける可能性があります。
それは、もっとWebサイトのデザインを良くするとか、イメージの向上も必要になるかもしれません。
もっとブランドを高めて、安く高品質、つまりコストパフォーマンスが良いと知られると、使っているユーザーとしても使い心地が良いので、サービスの信頼性+ブランド力の2本で展開することが大切です。
それには、人材派遣とか人材紹介とか、インターネットと関係ない事業に注力していたら難しいですが、どれだけWiFiに力を入れることができるかが今後のNOZOMIに左右します。