楽天ひかりは楽天モバイル会員だと1年無料、会員じゃなくても1年間2,200円引きなど、光回線を始めるにあたってユーザーにメリットとなる月額料金で展開しています。
しかも楽天ひかりは安いだけでなく、IPv6のVNE事業者にアルテリアネットワークスのクロスパスを使ったりして、ネットワーク自体も面白いものとなっています。
そんな楽天ひかりを契約する時、気になるのは楽天ひかりの工事。光回線の工事となると結構大変なんじゃないか、と思いますよね。
楽天ひかりを工事するのにどんな工事内容で、どのような配線方式があるのか、また、工事費はどのように支払うのか、基本をおさらいしたいと思います。
モバイルWi-Fiのユーザーもこの機会に快適な楽天ひかりを使うことを検討できます。
目次
楽天ひかり工事の内容を詳細解説
楽天モバイルユーザーが光回線を検討するのに真っ先に思い浮かぶのは楽天ひかり。
楽天ひかりなら1年間無料や割引で使えて、IPv6のパフォーマンスも良いという声がたくさん聞こえます。
では、楽天ひかりの工事はどのように行うのでしょうか。
楽天ひかり工事の種類
楽天ひかりに限らず光回線を工事する場合、戸建てに光ファイバーを引き込むか、あるいは集合住宅に引く1本の光ファイバーを共有するかという大まかな違いがあります。
集合住宅ではさらに工事の種類が複数あり、配線方式によって工事にかかる費用や回線速度が違ってきます。
戸建ては光ファイバーの直接引き込みですが、集合住宅にはどんな配線方式があるでしょうか。以下の3つの種類があります。
- 光配線方式
- VDSL方式
- LAN配線方式
光配線方式は、NTT局舎から光ファイバーを接続しているMDFという共用スペースの配電盤から部屋まで光ファイバーを通す仕組みです。
部屋まで光ファイバーが来ているので、速度は1Gbpsの高速になります。

光ファイバーの引き込み工事なので、工事は1人~3人くらいで実施します。通常、光コンセントというものを設置します。

モジュラージャックと光ファイバーコネクタがセットになっていて、光回線を使うとひかり電話などを使う機会が多くなるのでモジュラージャックの出番も減ります。
光ファイバー引き込みと光コンセントの設置で、通常、派遣工事という立ち合いありの工事が実施されます。
VDSL方式は、MDFから部屋までの回線に電話線をそのまま使う方式です。電話線を使うので速度は100Mbpsになります。
速度は光配線方式に及ばないですが、光配線ができない住宅でも100Mbpsの高速通信ができるので今でも使われている方式です。
次にLAN配線方式は分譲マンションの一括導入型で採用されている方式です。LANケーブル(イーサネットケーブル)を部屋まで通して、100Mbps~1Gbpsの高速通信が実現できます。
このLAN配線方式は新規で工事することはあまりないです。元々LAN配線方式で建築された住宅が使う方式です。
光配線で引き込み工事の場合は立ち合いがありますが、すでに光ファイバーの引き込みが終わっている場合は無派遣工事という立ち合いなしの工事になります。プロバイダ側で工事するので宅内で立ち合う必要はありません。
戸建ての光ケーブル工事内容
戸建ては新規の場合必ず電柱から光ケーブルの引き込み工事を行うので、立ち合い必須の派遣工事になります。光ファイバーの引き込みは家の構造によって工事が変わるようです。
まず電話線の配管を使うことを検討しますが、エアコンダクトの穴に光ファイバーを通して宅内に配線する形になることもあります。

このようなエアコンのドレンホースを通す穴に光ファイバーも通すことになります。このエアコンダクトは結構汎用的に使えて、衛星放送に使うパラボラアンテナからのケーブルを通す場合にも使います。
エアコンダクトも使えないと判断したら、仕方ないので直径1cm程度の穴をあけることになります。これは了承して工事しましょう。
マンションの光ケーブル工事内容と注意点
マンションの光ケーブル工事は、先述したように光配線方式、VDSL方式、LAN配線方式の3つから最適な方式によって工事を行います。
プロバイダはどの工事が最適なのか調査するので、新規の場合はユーザーが工事内容を指定しなくてもプロバイダが一番速い方式を選んでくれます。
とはいえ、元々VDSLを使っていた場合などユーザーが光配線方式にしたいと思った場合は、プロバイダに光配線方式にしたい旨を申告すると確実かもしれません。光配線方式は標準で1Gbpsなので速いスループットが期待できます。
光回線のマンションタイプは、マンションのMDFまで来ている1本の光ファイバーを棟内で分岐させて共有します。イメージは以下の通り。

上記の共同利用方式により、各戸から繋がっている回線を1本にまとめてNTT局舎と繋げる形になります。MDFから部屋まで光ケーブルを工事する場合、工事の担当者が実際にケーブルを引っ張って繋げます。
光ケーブルを引っ張る専用の道具があり、工事担任者は一人でも光配線ができるように訓練されています。
対して、VDSLは電話線を使うのでモデムの交換などで済みますが、工事代金は標準工事費になります。LAN配線方式も、元々LANケーブルをが敷設されていても無派遣工事で工事費は取られます。
マンションタイプの工事の注意点は以下の通り。
- 宅内工事は立ち合いが必要になる
- 共用スペースがロックされた扉の中にある時は管理会社に相談する必要がある
- 賃貸の場合は管理会社に相談して大家に承諾を得た方がいい
- 土日祝は追加料金発生
特に、共用スペースにMDFがあって鍵がかかっている場合、鍵を開錠しないと工事できないので、管理者と相談して工事日に開錠してもらいましょう。
そして土日祝は工事費に追加料金がかかるので、できれば工事は平日が無難です。
楽天ひかりの工事費を解説
楽天ひかりの工事費はいくらかかるでしょうか。そして工事費の支払い方法について解説します。
楽天ひかりの初期費用
工事費ではない楽天ひかりの初期費用というものがあります。初期登録費といって、事務手数料と同じですね。それほど高くないです。
回線利用状況 | 初期登録費 |
フレッツ光を利用していない | 880円 |
フレッツ光を利用している | 1,980円 |
他社光コラボを利用している | 1,980円 |
フレッツ光を利用していなくてまったくの新規の場合、初期登録費は880円。この初期登録費880円というのはプロバイダによって違っていて、事務手数料が安いプロバイダだと880円のことがあります。
DTI光も880円です。プロバイダによっては3,000円取られますね。事務手数料は3,300円が相場ですが、元々安く設定しているところはあります。
で、フレッツ光を利用していて転用する場合は1,980円。他社光コラボの場合も1,980円になります。それでもすごい高いというわけではないので、ここは初期登録費を払って楽天ひかりを始めましょう。
戸建ての新規工事費は19,800円の分割払いのみ
では、気になる楽天ひかりの工事費の話題。楽天ひかりの工事費は他の光コラボと同じような標準的な工事費になっています。
ただ、楽天ひかりは工事費が分割払いのみの対応となっており、契約の最初に一括で工事費を支払う仕組みではありません。
プラン | 工事内容 | 配線の新設 | 工事費(税込) | 分割払い工事費 |
戸建て | 派遣工事あり | あり | 19,800円 | 550円×36回=19,800円 |
派遣工事あり | なし | 8,360円 | 232円×36回=8,360円 | |
派遣工事なし | なし | 2,200円 | 61円×36回=2,200円 |
注意点があり、戸建ての場合、新規工事費税込19,800円をを36回払いにして払うので3年間工事費を払うことになります。月額550円。しかも楽天モバイルユーザーなら最初の1年間は工事費の550円を払うだけなんですね。
楽天ひかりは3年契約なので3年以内に解約した場合、更新までの残額を一括で支払うことになります。これは残りの工事費なので仕方ないですよね。
なので、楽天ひかりを継続して使うなら工事費を36回払い、3年以内で解約すれば工事費は残額を後払いにする形になります。
分割払いのメリットとしては、光回線を導入しやすいこと。いきなり税込19,800円を支払わなくていいので、工事しやすいですよね。
デメリットとして捉えるなら、解約する時に工事費を一括請求されること。ここは考え方の違いなので、月550円なら負担感が少ないと考えた方が気分はいいです。
マンションの新規工事費は16,500円の分割払いのみ
マンションの工事費も、楽天ひかりでは支払方法が分割払いのみになっています。
プラン | 工事内容 | 配線の新設 | 工事費(税込) | 分割払い工事費 |
集合住宅 | 派遣工事あり | あり | 16,500円 | 458円×36回=16,500円 |
派遣工事あり | なし | 8,360円 | 232円×36回=8,360円 | |
派遣工事なし | なし | 2,200円 | 61円×36回=2,200円 |
マンションなどの集合住宅では、新規工事費税込16,500円の分割払い期間が36回になっており、458円を3年に渡って支払います。
ここでも戸建てと同じで3年以内に解約したら更新までの残額を一括で支払うことになります。マンションは戸建てより工事費が安いので、もし3年以内で解約しても工事費の残額それほど大きくないですね。
もしマンションの部屋が光ケーブルを敷設済み、もしくはLAN配線が済んでいるなら無派遣工事2,200円という可能性もあるので、マンションは光回線を導入しやすいと思います。
フレッツ光/光コラボを利用している場合の事業者変更は工事費0円
フレッツ光を契約していて楽天ひかりに転用するなら工事費は0円です。同じように他社光コラボを使用していて楽天ひかりに事業者変更するなら、工事費は0円ですね。
いずれも承諾番号というものが必要で、転用なら転用承諾番号、事業者変更は事業者変更承諾番号という風に、他社プロバイダから承諾番号を取得しなければいけません。
番号の取得方法はプロバイダごとに違うので、プロバイダのFAQや電話などで問い合わせて変更にかかる承諾番号を取得しましょう。
工事費0円で楽天ひかりに乗り換えて、楽天モバイルを使いながら光回線のコストを0円にする、という方法も取れるので検討してみてください。
ADSLからの乗り換えは工事費0円の可能性あり
ADSLを使っていて楽天ひかりの工事をする場合は、工事費が0円になる可能性があります。条件は以下の通り。引用は楽天から。
エリア | 条件 | 対象提供事業者 |
東日本 | フレッツADSL、フレッツISDNご利用で、NTT東日本にて利用者情報が確認できること。または、以下の提供事業者からのお申し込みで、対象サービス及び契約IDが確認できること、2017年11月末時点で利用をされていること | ソフトバンク、TOKAIコミュニケーションズ、長野県協同電算、新潟通信サービス、飯田ケーブルテレビ、狭山ケーブルテレビ、行田ケーブルテレビ、研究学園都市コミュニティケーブルサービス、スカパーJSAT |
西日本 | フレッツADSL、フレッツISDNご利用で、NTT西日本にて利用者情報が確認できること。または、以下の提供事業者からのお申し込みで、対象サービス及び契約IDが確認できること、2018年9月末時点で利用をされていること | ソフトバンク、TOKAIコミュニケーションズ |
フレッツADSLかフレッツISDNを使っていれば確実です。それ以外は、西日本だと対象提供事業者が限られていますが、東日本ではソフトバンクとTOKAI以外でケーブルテレビ事業者などが対象なので、工事費0円のチャンスがありますね。
引っ越し時の工事費
引っ越しに伴う工事は引っ越し元と引っ越し先の場所で違い、東日本から東日本、西日本から西日本というエリア内か、あるいは東西をまたぐ場合で料金が変わります。
東日本から東日本への引っ越し、西日本から西日本への引っ越し
工事内容 | 金額(税込) | |
屋内配線あり | 戸建て | 9,900円 |
集合住宅 | 8,250円 | |
屋内配線なし | – | 7,150円 |
派遣工事なし | 2,200円 |
東日本と西日本をまたぐ引っ越し
工事内容 | 金額(税込) | |
屋内配線あり | 戸建て | 19,800円 |
集合住宅 | 16,500円 | |
屋内配線なし | – | 8,360円 |
派遣工事なし | 2,200円 |
東日本から東日本といった同一エリア内なら引っ越しに伴う工事費は半額ですが、東日本と西日本をまたぐ工事になると新規工事費と同じ額になります。
引っ越しに伴う工事費は、特に分割払いの指定はないので、一括で払いましょう。
工事をしてでも楽天ひかりを申し込んだ方がいいのか
楽天モバイルを使っていてデータ通信無制限なのに、これ以上光回線を契約する必要がないのではないか、と思った人もいるかもしれません。
ですが、光回線のメリットが分かっていれば、家のインターネットをモバイルだけで済ますという考えではなく光回線も引くというアクションになります。光回線のメリットは以下の通り。
- 応答速度が速い
- 家にWi-Fiルーターがあればすぐに繋がる
- 速度制限がない
- モバイルルーターのバッテリーを気にする必要がない
- モバイルルーターの電源をOFF/ONしなくていい
様々なメリットがあるのですが、一番のメリットはデータ通信の安定性と言えるかもしれません。
光ファイバーは物理的な回線なので、無線のように不安定なデータ通信ではなく、いつも安定した高速通信ができます。
光回線は応答も早く速度測定のping値も3msになるなど、サクサクとしたネットが楽しめます。遅延がなくストレスフリーなインターネット環境になるので、モバイル中心の人も積極的に光回線を導入した方がいいですね。
楽天ひかりの工事をクリアして快適インターネットにする
楽天ひかりの工事は分割払いのみですが、いずれにしろ工事費はどこかの時点で払うものです。
その代わり、楽天ひかりの強みはIPv6にクロスパスを使うなど品質の高い回線をリーズナブルに使える点にあり、1年無料や1年間2,200円割引で導入しやすいことがポイント。
楽天モバイルユーザーでなくても、1年間2,200円引きで光回線を導入できるので、工事に対するハードルは低いと言えます。
楽天ひかりをカジュアルに申し込んで、快適でストレスフリーなインターネットライフにすれば、今までのデータ通信をもっと強化することができますよね。
モバイルも固定回線も、無制限で自由な環境が一番気分がいいですし、インターネットが自由であることを実感できます。
楽天ひかりでもっと自由になりたいと思いませんか。