調査会社によると今後もブロードバンドは緩やかに増加すると見込んでいるようです。
一方で日本は人口減少が一番の懸念材料。
今後の固定回線動向を見てみましょう。
目次
ブロードバンド増加見込みの一方で人口減少懸念
FTTH純増数は減少続く
FTTHはパンデミックの時に需要が増えた影響で契約者数が大幅に増加しました。とはいえ在宅需要が落ち着き純増数は減少しています。
ケーブルテレビやADSLから光回線に移行する、また10Gbpsが普及し始めたことも理由としてあるようです。
2000年代〜2010年代はとにかく増えたと思いますが、光回線がまだ純増しているのは割と意外ですね。
おそらく最近は、モバイルWi-Fiがいまいちと思って光回線に乗り換えるユーザーも多いと思われます。
FTTHとワイヤレスが緩やかな増加見込み
調査記事によると2027年までFTTHとワイヤレスが緩やかに増加していく見込み。光回線の拡大は先程述べた理由。
一方ワイヤレスは、光回線が引けない場合や光で速度が出ない時にホームルーターで携帯回線を使う需要が増加していく。
ワイヤレスの成長率は今後3年間で8.8%と見込んでいるようです。
携帯回線を使うホームルーターの課題は、高い料金と帯域制限される可能性ですね。
5Gなら高速ですが、4GLTEに接続するなら低速で高額になってしまいます。
一方でブロードバンド契約数は飽和状態
厚生労働省によると2022年の全国の世帯総数は5431万世帯。
一方、調査会社によるとブロードバンド契約数は5270万件。複数回線や法人もあるので契約数=世帯ではないですが、かなり飽和してますよね。
今後緩やかに増加が見込まれる理由は、単身世帯の増加やFTTHとワイヤレスへの切替需要があるから。
とはいえ、携帯と同じで需要は大幅に伸びない。
生成AIなど大容量のデータ通信が必要なので、10Gbpsシフトが需要を喚起するでしょうね。
人口減少による影響
これから日本は急速に人口減少が進むんですよね…。
しかもインフレで経済状況が悪化すると、高額な10ギガは躊躇されるかもしれません。
一応、国立社会保障・人口問題研究所が2030年まで世帯総数は増える見込みですが、その後は平均世帯人員は2を切るようです。
単身世帯は増えていきますし超高速回線も求められると思いますが、パンデミックのようなものがなければ在宅需要は望めない。
人口減少と経済悪化で、思いのほか固定回線の純増数は渋い数字になるかもしれません。
とはいえ光は快適ですよ。筆者も将来的には10ギガを試したいですね。