DTI光及びDTI with ドコモ光のIPv6に使うVNEは、2019年6月からOCNバーチャルコネクトになっていました。
新規申し込みはもちろん、既存会員もOCNバーチャルコネクトに変更された経緯があります。元々JPNEのv6プラスでしたが、DTIは何らかの理由でVNE事業者をOCNバーチャルコネクトに変更しています。
OCNバーチャルコネクトも特に問題なく高速通信することができますが、なんだか夜間帯の速度が遅くなったような気がしていました。
そこでネットで調べていたらDTI光がまたv6プラスに戻っていることを知り、今回OCNバーチャルコネクトからv6プラスに変更(戻し)してみました。
今回は、DTI光及びDTI with ドコモ光のVNE事業者をOCNバーチャルコネクトからv6プラスに変更すると、どのように速度が改善したのか解説します。後半には、DTI光にするメリットにも触れています。
目次
DTI光IPv6をOCNバーチャルコネクト→v6プラスで速度改善
以前から何となく懸念していたことですが、OCNバーチャルコネクトは夜間帯になるとスピードが落ちる傾向があると感じていました。
そこでOCNバーチャルコネクトは、現在東京にいる筆者宅で具体的にどんな状況になっていたのか、そしてv6プラスに変更するとどうなるのか詳細を報告したいと思います。
2020年7月からDTIのIPv6はv6プラスに統一
今までDTI光及びDTI with ドコモ光のVNE事業者はOCNバーチャルコネクトでしたが、2020年7月に日本ネットワークイネイブラー(JPNE)のv6プラスに変更されています。
新規申し込みでは申し込み時期によってどのVNE事業者を使うのか違うようです。OCNバーチャルコネクトだった時期は、光コラボによる違いやレンタル機器の違いで2019年6月だったり11月の場合もあります。
いずれにしろ、2020年7月からDTIのVNE事業者はv6プラスに統一されています。筆者もこれを確認してv6プラスに切り替えました。
OCNバーチャルコネクトは夜間帯に帯域制御している可能性あり
ここでOCNバーチャルコネクトの速度測定結果を載せますが、そもそもVNE事業者にOCNバーチャルコネクトを使うというのは以下のようなネットワークになります。
そして速度測定の環境は以下の通り。
- 東京
- 100戸以上の集合住宅
- 光配線方式
この環境で、有線LANとiPhoneを使ったWi-Fi接続で測定しています。
OCNバーチャルコネクトは日中帯なら特に問題ありません。
有線LAN接続の結果
Wi-Fi接続の結果
有線LANで下り400Mbps以上、Wi-Fi接続で200Mbps以上出ます。OCNバーチャルコネクトは、昼だとわりと安定して高速接続できるんですよ。
ところが夜間帯に測定すると、初めはスピードが出るのですがその後グッとスピードが遅くなるような測定結果になっていました。
これだと下り100Mbpsいかなかったり良くて100Mbpsレベル。
で、上りはスピード出ているんですよ。なので、これはおそらくOCNが意図的に帯域を制御しているんだと思います。
要は公平制御の仕組みで、通信量が多い回線を一時的に制御して他の回線と同じ水準まで速度を調整するようです。
なぜこういう事をするかというと、単純にOCNユーザーが多いので、帯域をそのまま開放するとヘビーユーザーのトラフィックが回線をひっ迫させるからですね。
しかし上で示した測定結果はあくまでも東京エリアなので、地域によっては違う結果になるかもしれません。
v6プラスに切り替えると夜間のパフォーマンスは良好に
ここで、先述したようにDTI光及びDTI with ドコモ光は、2020年7月からVNE事業者をv6プラスに統一したので、筆者宅のIPv6環境をOCNバーチャルコネクトからv6プラスに変更してみました。
ネットワーク図は以下のようになります。VNEなのでOCNバーチャルコネクトと同じようなネットワーク図になります。
測定結果は以下の通り。ここから画像が小さくなりますが、有線LAN接続の結果です。
平日水曜日の日中帯の測定結果
上2つが午前の速度ですね。場合によっては下り600Mbps以上を出していることが確認できます。速いですね。
下2つは午後で、400Mbps前後は確保できています。
そして気になる夜間帯は以下の通り。水曜日と木曜日の夜間19時~22時にかけてのデータです。
下り300Mbps~500Mbps以上が出るようになりました。なのでJPNEのv6プラスだと、筆者の環境では夜間帯の著しいパフォーマンス低下はなくなりました。
もちろんタイミングによっては300Mbps前後の時もありますが、混み合う時間帯で300~400Mbps出ていれば、十分速いです。
以上のように、v6プラスに変更して正解となりました。v6プラスのDTI 光なら快適インターネットになりますよ。
OCNバーチャルコネクトからv6プラスへの変更方法
カスタマーサポートに電話するだけ
もしDTIで使っているVNE事業者がOCNバーチャルコネクトで速度が遅い場合、v6プラスに変える方法はカスタマーサポートに電話するだけです。
カスタマーサポートは自動音声につながるので、料金関係ではなく回線についての相談でプッシュしましょう。サポートは平日の10:00~17:00までなので注意してください。
v6プラスに変更する時の注意点
v6プラスに変更するときは、切り替え作業のために一時的にネットに繋がらなくなります。
その時は、PPPoE接続にすればいいそうです。つまりDTIから送られてくる契約書類にユーザーIDとパスワードが書いてあるので、それをルーターに入力すればPPPoEで一時的に接続できます。
で、v6プラスへの変更が完了するともう一度IPv6(IPoE)の手続き完了のお知らせメールが来るので、その時にPPPoE接続設定を削除すればIPv6(IPoE)接続に切り替わります。
v6プラスへの変更は即日実施された
v6プラスに変更する作業は、オペレーターの方は2~3日かかると言っていましたが、工事は即日実施されて申し込みから2時間くらいするとインターネットに接続できなくなりました。その後、夜に確認するともうインターネット接続できてv6プラスに変わっていたので、DTIさん仕事が速いです。
VNE事業者がv6プラスに変更できたかどうかはMy DTIで分かりますし、このIPv6テストサイトでも分かります。
OCNバーチャルコネクトはコスト対策だったのかも
なぜDTIがOCNバーチャルコネクトを使っていたのか理由を推測すると、OCNバーチャルコネクトは後発のVNEなので年間契約の料金が安いのかな、と思いました。
DTIはできるだけ料金を抑えてコストパフォーマンスを重視するプロバイダなので、IPv6のVNE事業者もできるだけ安くしたいのではないかと。でもこれは筆者の推測なので、真相は中の人にしか分かりません。
で、これも推測ですが、たぶんtransix(IIJが使うインターネットマルチフィード)はJPNEのv6プラスより料金が高いかもしれません。
なぜならIIJは昔から品質を最も重視して回線を提供するので、関連会社のMFEEDも妥協しないネットワークを保守していると思われます。
そしてtransixはDS-Lite方式といって、v6プラスやOCNが使うMAP-Eと違う方式なので、NTTのONU(ホームゲートウェイ)がDS-Liteにデフォルトで対応していなかったという事情もあります。
なので、IPv6の方式とコストでJPNEのv6プラスを使うプロバイダが多いんだと思います。推測です、あくまでも。
DTIのパフォーマンスに変化あればまた書くかも
v6プラスは安定しているので、DTIの品質であれば快適にネットができますね。パフォーマンスの良いDTIなら少なくとも帯域をむやみにいじることはしないと思います。
というのは、VNE事業者を使えばプロバイダがやることは顧客管理とサポート、そして料金の徴収が主になります。あとはNTT回線とVNE事業者の間に置くゲートウェイルーターを増設するだけ。
ニフティさんも設備増強したって言ってますので、やはりNTT回線側に置くゲートウェイルーターを増設することは可能です。
なので、DTIも回線の状況はもっと良くなる可能性があります。今後もDTI回線に何かあれば書くかもしれません。
ちなみにIPv6というのは必須ではありません。IPv4 PPPoEで速いから十分という場合はそのままでいいです。IPv4 PPPoEで遅いとか、次世代規格のIPv6に対応しておきたい(インターネットプロトコルは将来的にIPv6に置き換わる)ならIPv6を有効化することができます。
合わせて読みたい
Config Network |DTI光のIPv6をマイページで有効化する方法
引き続きDTIで快適インターネットを楽しむ
以上のように、v6プラスに変更したことによって、OCNバーチャルコネクトの夜間帯パフォーマンス低下の懸念点が解消されたので、まあ元に戻ったというか、やれやれという感じです。
もちろんOCNバーチャルコネクトで速度が速いならv6プラスに変更しなくていいです。面倒ですからね。
引き続きDTI光で快適インターネットを楽しみますが、DTIさんとしては、もうあまりVNE事業者を変えたりしないで安定運用させることを期待します。
まあ一人のユーザーとして今後も運用と検証を行っていきたいと思います。