ソフトバンク光の接続に使う光BBユニット。見た目も機能もソフトバンク光のシンボル的な存在ですよね。ソフトバンク光に申し込むと自宅に届くのが、ONUと光BBユニットになっています。
しかも光BBユニットにはバージョンがあり、以前は2.2や2.3が使われていましたが2020年からバージョン2.4が提供されています。
2.3も現役で使われていてソフトバンクから送られてくるのですが、せっかくなら最新の2.4を使いたいですよね。
今回は、光BBユニット2.4を使う理由やメリットを解説していき、また、光BBユニット2.3が送られてきた場合に2.4に交換する方法も合わせて解説します。
ソフトバンク光の光BBユニット2.4を解説
光BBユニットはソフトバンク光の接続、特にIPv6接続で必要になってくる独自のネットワーク機器です。
光BBユニットにはバージョンがあり、長い間バージョン2.3が使われてきましたが、新しく2.4がリリースされています。
この光BBユニット2.4はどのようなものでしょうか。
2.3と比べて何ができるようになっていますか。
光BBユニット2.4の何が優れていると言えますか。
そもそも光BBユニットって何
光BBユニットはソフトバンク光で使うホームゲートウェイのことです。光BBユニットの機能は以下の3点に集約されます。
- ブロードバンドルーター
- ひかり電話
- Wi-Fi
ソフトバンクはONU(終端装置)が付いていないホームゲートウェイを独自で用意して、光BBユニットとしてレンタルしています。

このようなホームゲートウェイは他にもあり、NTTのフレッツ光や光コラボレーションを申し込む時にひかり電話をオプションとして付けるとNTTから送られてきます。
ソフトバンクはADSLのYahoo! BBでブロードバンドを一気に普及させた経緯があることから、モデムの配布は得意でした。
光回線に使うのはモデムではなくONUとルーターとなるのですが、このうちルーター(つまり光BBユニット)をソフトバンクがレンタルして、ユーザーが何も用意しなくてもインターネット接続ができるサービスになっているのです。
光BBユニットを使うメリット
なぜ光BBユニットを使いますか。もちろんソフトバンク光のレンタルルーターなので使うのですが、光BBユニットを使わなくてもIPv4 PPPoEなら市販のブロードバンドルーターでソフトバンク光に接続できます。なのになぜ光BBユニットなのでしょうか。
光BBユニットのメリットや、光BBユニットを使った方がいい理由は以下が挙げられます。
- スキルがなくてもインターネット接続できる
- 何も考えなくていい
- 市販ルーターを買わなくていい
- BBIXのIPv6に接続できる
- おうち割光セットで携帯が割引になる
光BBユニットを使えば、たとえITのスキルがなくても、何も考えなくてもインターネットに接続することができるのです。
初期設定であるIPv4 PPPoEであっても、光BBユニットはユーザーIDとパスワードを入力する必要なく、接続するだけでインターネットに繋がるからです。
もちろんIPv6は最初からユーザーIDとパスワードが要らないので接続するだけですが、IPv4 PPPoEであっても光BBユニットはIDパスワード入力の必要はありません。
つまり、IPv4でもIPv6でも、光BBユニットをケーブルで接続するだけでインターネットに繋がります。何も難しく考える必要はないのです。
そして光BBユニットを使う大きな理由は、BBIXが運用するIPv6ネットワークが使えることです。IPv6はインターネット・プロトコルの最新バージョンであり、無限と言っていい量のIPアドレスが使えます。ユーザーはIPv6に移行しなければなりません。
IPv6はIPアドレスの新しい体系なのでネットの速度とは関係ありませんが、NTTの古いネットワークにある網終端装置ではなくゲートウェイルーターを通るので、IPv6接続にした方が速度的に有利と言えるでしょう。
光BBユニット2.4の仕様
では、光BBユニットのバージョン2.4とは何でしょうか。光BBユニット2.4は、正確にはE-WMTA2.4という型番で、サーコム・ジャパン株式会社という企業が製造元です。生産は中国。

バージョン2.3は鴻海(ホンハイ)製なので、製造を請け負っている企業は2.3と2.4で違います。光BBユニット2.4の仕様はソフトバンク光のFAQページに詳細が載っていますが、ざっくり紹介すると以下の通り。
WAN/LAN伝送速度 | 1Gbps |
無線LAN規格 | IEEE 802.11b/g/n/a/ac/ax |
周波数帯 | 2.4GHz/5GHz |
暗号化方式 | WPA3/WPA2/WPA(PSK:AES)、WPA(PSK:TKIP)、WEP |
無線LAN伝送速度 | 最大2.4Gbps |
主な機能 | 11ax、オートチャンネル選択、ビームフォーミング、4×4 MIMO、マルチユーザーMIMO(MU-MIMO)、WPS |
バージョン2.3に比べてかなり高機能になっているんですよ。注目したい機能は以下の通り。
- Wi-Fi 6
- オートチャネルセレクト
- ビームフォーミング
- WPA3
現在の、いわゆる「売れてるルーター」の機能が搭載されていて、Wi-Fi 6やビームフォーミングといった機能でWi-Fiの電波に繋がりやすくなっています。
正直言ってバージョン2.3までの光BBユニットは無線電波の安定機能がなかったので、インターネットのセッションがすぐに切れてしまい、接続が不安定だったことは否めません。光BBユニット2.3までを使っていたユーザーは「ソフトバンク光繋がらない」とよくSNSに書き込んでいました。
光BBユニット2.4は、こうした2.3までにあった問題を解決しており、Wi-Fiが繋がりやすい光BBユニットになっています。
光BBユニット2.4は接続不良の解決策になっている
前述の通り光BBユニット2.4は、ソフトバンク光が繋がりにくいという問題の解決策になっています。WebやSNSを見ていると、とにかく「ソフトバンク光が切れる」とか「繋がらない」という声が大変多かったのは事実です。
そのソフトバンク光が繋がらないという問題の原因の多くは、光BBユニットでWi-Fi機器を使っている時に起こっていると考えることができます。
この件はすでに【最新】ソフトバンク光が繋がらない・切れる時の対処法【解決】の記事で言及しています。
光BBユニット2.3まではオートチャネルセレクトやビームフォーミングといった機能がないのでインターネット接続のセッションがすぐに切れてしまい、結果、「ソフトバンク光が繋がらない」という声が多くなったのです。
この光BBユニット2.3までのWi-Fiが切れやすい問題を解決したのが光BBユニット2.4です。繰り返しですが、光BBユニット2.4には以下の機能によって繋がりやすさが向上しています。
- Wi-Fi 6
- ビームフォーミング
- オートチャネルセレクト
光BBユニット2.4を導入する理由①Wi-Fi 6
光BBユニット2.4からWi-Fiの規格が最新のWi-Fi 6(IEEE802.11ax)になっています。iPhone 11以降や、iPhone SE(第2世代)もWi-Fi 6に対応していますし、Androidスマホも最新のものはWi-Fi 6に対応しています。
Wi-Fi 6はギガビットレベルのデータ通信ができるのですが、光BBユニット2.4は正直言ってそれほど速いわけではありません。iPhone SE(第2世代)で光BBユニット2.4のWi-Fi 6を使った時の速度は以下の通り。

特に400Mbpsとか出るわけではありませんでした。LANケーブルだと400Mbps程度出たのですが、Wi-Fi 6だからLANケーブルと同じくらい速度が出るというわけではなさそうです。
とはいえ、Wi-Fi 6は電波の安定性が向上しているようなので、光BBユニット2.4にするメリットはありますね。
光BBユニット2.4を導入する理由②ビームフォーミング
ビームフォーミングという技術は一般的な市販ルーターにも搭載されていて、電波をデバイスに直接飛ばすというものです。これによって接続品質が上ががり、Wi-Fi接続のセッションが切れにくくなります。
光BBユニット2.4になって接続品質が向上したのは、このビームフォーミングが大きいですね。以前はなかったので、切れやすかったです。ビームフォーミングだけでも光BBユニット2.4にする価値があります。
光BBユニット2.4を導入する理由③オートチャネルセレクト
オートチャネルセレクトは、無線の周波数帯である2.4GHzと5GHzを自動的に切り替える機能です。電波状況が悪い時に自動的に良いチャネルを選択するというものです。
オートチャネルセレクトも光BBユニット2.4に実装されたことによって、ソフトバンク光がより繋がりやすいものとなっています。
光BBユニット2.4を導入する理由④WPA3暗号化
WPA3とは最新の暗号化通信の規格であり、WPA3対応機器であればセキュリティの高いデータ通信となります。Wi-FiのWPAは長らくWPA2が使われてきましたが、WPA3にすることによってさらにセキュリティレベルが高くなるようです。
WPA3も光BBユニット2.4にする理由の一つです。
光BBユニット2.4によってソフトバンク光がより一層快適になる
ここまでは、光BBユニット2.4にどのような特徴があってどんなメリットがあるのかを見てきました。
光BBユニットを使う主な目的は、市販ルーターを買わなくても、そして何も考えなくても光BBユニットを接続するだけでインターネット接続ができる点にあります。
何も考える必要はないのです。
そしてさらに、光BBユニット2.4を使うことによってWi-Fiの電波が安定するので、ソフトバンク光がより快適に使えるようになります。
光回線にソフトバンク光を使うのは様々なメリットがありますよね。スマホがソフトバンクあるいはワイモバイルなら割引がありますし、そしてBBIXのIPv6ネットワークが使えます。IPv6は光BBユニットが必須。
光BBユニット2.4を使うことによって安定したIPv6インターネット環境をすぐに構築できるので、初心者でも詳しい人でもソフトバンク光を使うのはおすすめというわけです。
光BBユニット2.4の注意点と導入方法
ここからは光BBユニット2.4を導入する時の注意点と導入方法について解説します。
光BBユニット2.4は速いの?
光BBユニット2.4はWi-Fi 6を採用しているので速度が爆速になると思いがちですが、筆者の環境では特に速度の変化を感じませんでした。先述した通り、下りの速度が200Mbpsいかなかったりします。
ただ、速度測定のサーバーによって速度は異なってくるので、200Mbpsを超えることもあります。

それでも有線LANと同じような速度になるかというと、個人的にはならなかったですね。とはいえ、Wi-Fi 6は電波の安定性にメリットがあるので、壁などの障害物が多い環境ではWi-Fi 6の光BBユニット2.4を使うのが適切ですね。
光BBユニット2.4の注意点
光BBユニット2.4を導入する際の注意点は以下の通り。
- 本体サイズが大きい
- 2.3にダウングレードできない(戻せない)
上記2つは光BBユニット2.4の主なデメリットになります。まず本体サイズが大きいこと。光BBユニット2.3と比べて一回り以上サイズが大きいんですよ。

仕様を見ると特に高さが25cmを超えてくるので、ルーターを収納するボックスのような家具を使っている場合、光BBユニット2.4だと収納できない可能性もあります。棚の高さを変えるとか、工夫が必要ですね。
筆者の環境だと電気コンセントの近くで使っているので、コンセントの抜き差しの邪魔になっています。

Wi-Fi 6やビームフォーミングなどの機能を足した結果、構成する部品が多くなって大きくなったのでしょうか…。チップ一つに機能をまとめることが難しいのかもしれませんが、ハードウェアは初期段階だとサイズが大きいことが多々あります。
そしてもう一つのデメリットは、バージョン2.3以下から2.4にアップグレードした場合、バージョン2.3以下に戻すことができないという点。2.4にして、やっぱり大きいから返品交換しようとしてもできません。
なので、光BBユニット2.4の仕様を十分確認して、交換を申し込みましょう。ソフトバンク光を申し込んで最初からバージョン2.4を使っている場合はこの限りではありません。
光BBユニット2.4をレンタルする方法
光BBユニットはおうち割光セットに申し込むとソフトバンクから送られてきます。申し込んだ時に送られてきた光BBユニットが、すでに2.4の場合は何もする必要はありません。
バージョンを確認するには、本体貼ってあるステッカーに仕様が書かれています。

これがもしE-WMTA2.3以下なら、2.4に交換します。交換方法はソフトバンクのサポートセンターに交換を申し込むだけ。サポートセンターへの問い合わせでおすすめなのは、チャットサポートを使うことですね。
チャットサポートは、ソフトバンクのチャットサポートのご案内のページにリンクがあります。相談にはソフトバンク光のS-IDが必要になります。S-IDは契約書類に書いてあります。
もしチャットがやりにくいなら、電話で交換を申し込みましょう。サポートセンターの電話番号は契約書類に書いてある、0800-111-2009になります。
1LDK~2LDKレベルなら光BBユニット2.4だけでOK
もし住まいがマンションの1LDKや2LDKレベルのコンパクトな部屋の場合、光BBユニット2.4だけで十分に無線LANが使えると思います。Wi-Fiルーターを別途用意する必要はないでしょう。
光BBユニット2.4はこれまで述べてきたようにWi-Fi 6やビームフォーミングによって電波の安定性が強化されているので、Wi-Fi機器をこれ以上追加しなくても十分です。
リビングに光BBユニットを置いてバスルームでネットをしても、接続が途切れることはなかったです。
光BBユニット2.4でも接続しにくいならメッシュWi-Fi導入
部屋がかなり広い、あるいは3階建ての戸建てに住んでいるケースやコンクリート造の戸建てなどは、光BBユニット2.4では解決できないことがあります。家の構造によっては快適なWi-Fi環境の構築が難しい場合がありますね。
チェック
メッシュWi-Fiとは、Wi-Fiルーターに中継器を追加して電波を家中に張り巡らす技術のことです。
そういう場合はメッシュWi-Fiを導入しましょう。最近はWi-Fi 6によるメッシュWi-Fiがあるので、それをブリッジモードで活用すればいいのです。
要は、光BBユニットのWi-Fiを無効にしてルーター機能だけにしてから、Wi-Fi 6のメッシュWi-Fiルーターを接続すればいいです。
Wi-Fi 6のメッシュWi-Fiとしては、NECのAX1800HPがあります。かわいい三角形のデザインで、色もホワイトのちょっと異色なルーターですよ。
形状は三角ですが、壁掛け用のアタッチメントも別売りであるようです。ルーターのブリッジモードは、ルーター背面にあるRT/BR/MAモード切替スイッチで設定します。
もしどうしてもWi-Fiに繋がりにくいなら、メッシュWi-Fiを思い切って導入すれば解決します。
ソフトバンク光が高品質な理由
光BBユニット2.3以下だとセッションを安定させる機能がなかったのですが、光BBユニット2.4を使うことによって、安定してインターネットができるように改善されています。
ソフトバンク光はいままでもネットワーク自体に問題はなかったのですが、光BBユニット2.3以下だと宅内の電波があまり良くなかったということですね。
ソフトバンク光のバックボーンについては、質が高い回線を使っていると言えるでしょう。Yahoo! BBのADSL時代にネットワークを構築してきたわけですし、IPv6はBBIXのIPv6高速ハイブリッドを使えます。
トラフィックが混雑しないようにネットワークを増強している話も聞いていますし、今後増大するユーザー数やトラフィックに対応できる能力を持っているようです。安心してソフトバンク光を使うことができますよね。
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光BBユニット2.4を使って高品質なソフトバンク光を運用する
というわけで、光BBユニット2.4でソフトバンク光を運用していきましょう。元々2.4なら何もする必要ないですが、2.3などを使っていたら2.4に交換する価値があります。
ソフトバンク光の場合、1LDKや2LDKレベルだと光BBユニットだけで済むので便利なんですよね。しかも初心者でも何も考えずにインターネット接続ができる仕様になっています。
ちょっとサイズが大きいのが注意点になりますが、許容できるなら2.4を使って快適なインターネットライフにすることをおすすめします。
そしてSNSで言われている、ソフトバンク光はよくないというデマを信用する必要はありません。実際にソフトバンク光を使ってみれば、快適であることが分かると思います。