10Gbpsのフレッツ光クロス、さらにドコモ光も10Gbps光コラボが提供されていますね。
ネット回線業界はNTTの10ギガ参入によって次世代通信を広めようという意気込みを感じます。
ドコモ光10Gbpsの月額料金は2年間6,380円。フレッツ光クロスがプロバイダ抜きで6,930円なので、ドコモ光の方がお得。
そこで気になるのは「本当に10Gbpsの速度は必要?」。
結論から言うと現時点で一般ユーザーがドコモ光の10Gbpsにする必要性はほぼないと言っていいでしょう。
将来的に回線スピードの切り替え需要が出てくる可能性はありますが、現在は1Gbpsあれば十分。
なぜそう言えるのか理由を解説します。
目次
ドコモ光で10Gbpsの回線速度が必要ない5つの理由
NTTの参入によって10Gbps光回線サービスが俄然注目を集めてきました。ではなぜ10Gbpsの速度が普通の人にとって導入しにくいのか。
一般人に10Gbpsの速度を必要とするファイルやコンテンツは無い
現時点で一般ユーザーに10Gbpsが必要なファイルやコンテンツはありません。これは以前光ファイバーが普及し始めた頃も同じことが言われていました。
結果的に動画配信などのコンテンツが出てきたので光回線は快適。
ではなぜほとんどの人が10Gbpsの速度を必要としないのでしょうか。
答えは以下。
- 4K動画でも必要な帯域は20Mbps
- オンラインゲームをやる人は一部のゲーマーに限られる
- ARはプロモーション分野で使われるが一般人が使う機会はあまりない
YoutubeのHD 1080p高画質配信で必要な帯域は5Mbpsで、4K動画で20Mbps。ほとんどの人はフルHD 1080pでかなり綺麗に視聴できる。参考:システム要件-YouTubeヘルプ
動画の解像度 | 推奨される速さ |
4K | 20Mbps |
HD 1080p | 5Mbps |
HD 720p | 2.5Mbps |
SD 480p | 1.1Mbps |
SD 360p | 0.7Mbps |
フルHDで必要な帯域は5Mbps。家族4人が同時に、個別に動画を見ても合計20Mbps。4K動画だと4人同時で理論的に80Mbpsとなります。
家族4人同時に別々の状況が少なく、もし仮にそうなったとしても100Mbpsの帯域を必要としません。
これなら1Gbpsのうち100Mbps程度出れば理論的に4K配信も賄うことができます。そしてVRやARがどれだけ一般人に必要なものか明確になっていません。
重厚長大な技術が普通の人に需要があるのか未知数ですが、現在は普通の人にARのような技術の需要が高まっている話は聞きません。
ほとんどの人の関心はオンラインショッピングで洋服やカバンを買うこと。そしてUber Eatsで美味しい食事をデリバリーしてもらい、自転車でスーパーに行く代わりにネットスーパーを使う。
あるいはアリエクを使って中国からぬいぐるみを取り寄せるでしょう。スマホのケースもアリエクで安く調達できるのです。
しかし、4人家族が4人全員で個別にオンラインゲームをやる家庭なら10Gbpsを導入してもいいかもしれません。
または何十ギガバイトもあるHDR10+で撮影した動画ファイルをアップロードしたり、共有する場合は10Gbpsあると便利でしょう。
最近はデータをアップロードするユーザーが増えましたよね。
速度が不要なのに月額料金が高額
このようなことから10Gbpsの大きな需要が見いだせない状況となっています。その状況で、1Gbpsの戸建てタイプA5,720円に対して、10Gbps戸建てタイプAは6,380円。
戸建てで速度が平均300Mbps以上出ていれば、先述したように1Gbpsで十分4K動画配信を見ることができます。1Gbpsで帯域が余るのに、高額な10Gbpsを導入する料金的なメリットもない。
ただ、将来性を見込んで10Gbpsを申し込む世帯も出てくるかもしれません。しかし1Gbpsで帯域が十分なのに、高い10Gbpsを選択する世帯は少ないと思われます。
もちろん先のことは分からないので、提供エリアの拡大と料金の見直しがあれば事態は変わってきます。
クライアントが2Gbps以上の速度を活かせない
PCやスマホは実質2Gbps以上の速度を活かすことができません。
あまり知られていませんが、Wi-Fiルーターが1300Mbps以上でもクライアント側は2ストリーム866Mbpsに設定されています。
なので例えばNURO光の2GbpsでもPCのLANが1Gbpsなら1Gbpsまで、Wi-Fiなら866Mbpsまでしか速度が出ないのです。
ただ、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)が標準になってきたので10Gbpsを今後活かせる環境になりますね。
戸建てしか10Gbpsに対応していない→対応した
※NTTのフレッツ光クロスやドコモ光10Gbpsは集合住宅に対応しました。
ドコモ光の10Gbpsは戸建ての物件のみ対応だったのですが、最近NTTのフレッツ光クロスやドコモ光10Gbpsも集合住宅に対応しました。
NURO光は元々5階建て以下の集合住宅に対応してましたね。
データセンターやサーバー側で10Gbpsに対応していないことが多い
データセンターでネットワーク機器のインターフェースがいまだに1Gbpsのものを使っていることが多い。
大規模なコンテンツ配信事業者は10Gbpsに対応していますが、いまだにラックに積まれている機器は1Gbpsインターフェースが多い。
なぜかというとサーバーやネットワーク機器のリプレースは多大なコストがかかり、しかもサービスを停止させないといけないので、よっぽどのことがない限り10Gbpsに移行しないでしょう。
ほとんどのコーポレートサイトは10Gbpsに対応する理由がありません。コストも時間もかかるからです。
ここは今後詳細を確認したいと思います。
なので1Gbpsで十分。もちろん10Gbpsの選択肢もあります。
もしドコモ光を申し込むなら、正規販売代理店NNコミュニケーションズのドコモ光キャッシュバックキャンペーンで申し込むと30,000円キャッシュバックがあります。
将来的には10Gbpsが安くなる可能性はある
最新技術は時間の経過と共に安くなる
以前は光ファイバーがとても高額でしたが、全国への需要拡大でとても料金が低廉になりました。何でも最新のものは価格が高いです。
例えばノートPCの値段は20年以上前は30万円。今は安いと7~8万円台で購入できます。
十分時間が経過して需要が高まれば材料や資材が安くなるので、光回線も10Gbpsの価格が下がる可能性もあります。
→最近は安くなってきました。
そして徐々に1Gbpsから10Gbpsにシフトできる可能性もあります。ニーズがあればです。
Wi-Fi 6登場で徐々に浸透していく可能性も
Wi-Fi 6対応製品が売れているので、10Gbpsの速度をルーター側もクライアント側も活かすことができます。
Wi-Fi 6なら理論値が4Gbpsを超えるのでかなり高速。ノートPCもWi-Fi 6対応が出てきて、iPhoneも11でWi-Fi 6に対応しています。
Wi-Fi 6と言ってもWI-Fi 5と同じような速度の場合もあります。宅内でWI-Fi 6が普及したからと言って、アクセス回線を10Gbpsにする家庭は少ないかもしれません。
フレッツ光クロスやドコモ光10Gbpsは戸建てだけでなく集合住宅にも対応したので、対応エリアに住んでいるユーザーはチェックしてみましょう。
現段階では10Gbpsの必要性はないが先は分からない
以上のように、現在は一般人にとって10Gbpsの速度を必要とするファイルやコンテンツが少ない状況。
ただ、今は必要ないですが将来は分かりません。どうしても5000Mbpsという速度測定の数字を見たいのであれば導入してもいいかもしれません。
なぜかというと我々一般人は5GBの動画ファイルを扱うこともあまりなく、4GBのLinux OSをダウンロードする機会もそれほどないからです。
でも今は動画アップロードやライブ配信が当たり前。10Gbpsの需要も拡大していくかもしれませんね。