2021年3月についにリリースされたahamoは、どんな仕様なのか気になっている人がかなり多いと思います。SNSなどのWeb上を見ていても、ahamoに切り替えたという報告を目にする機会が増えてきて、本格的にオンライン専用ブランドが始まったんだなと感じますね。
そこで、既存のドコモユーザーや他社回線を使っている人は、ahamoの速度はどんなパフォーマンスなのか知りたいと思うはず。メインで使う回線は、どうせなら速い回線を選びたいですよね。
今回は、ahamoの速度はどのような評判なのか、筆者のレビューも交えて解説していきたいと思います。ahamoを使っている人はどんな速度でインターネットをしているのでしょうか。
筆者個人によるahamoの速度レビュー
まず筆者が個人的にahamoを使ったレビューをお伝えします。ahamoはドコモ回線を使っており、目立った速度制御をしないことを発表しています。
20GB使えば速度制限がありますが、制限のない環境ではどのようなパフォーマンスなのでしょうか。
実際に測定したahamoの速度
自室でahamoの速度測定を実施しました。条件は以下の通り。
- 東京
- 集合住宅の8階
- 休日の午前中
- 4G LTE
- 測定機器はiPhone 6s
- 測定ツールはOoklaのSPEEDTEST
結果は以下の通り。
休日の午前ということで、比較的回線は空いていたのかなと思います。下りが75Mbpsというのはかなり速いですね。iPhoneで測定するとドコモ回線なら大体このような数字が出ます。
と言っても、環境や時間帯で異なってくるので常に70Mbps以上の速度が出るわけではありません。場所や使う機器によってこれより速い数字になることもあるし、遅い数字になることもあります。
とはいえ、古いiPhone 6sで70Mbps以上出るなら、実用上何も問題ないですね。
ahamoの特徴は上りより下りが速い
ahamoのドコモ回線は下りが速く出ます。上りの速度は元々帯域制御している可能性が高いですね。UQモバイルなども上りを制御していて、上りは5Mbpsなど一桁の場合があります。
しかし以下のように上りが30Mbps以上出ることもしょっちゅうあります。
なので、配信などをやっている人でも特に上りの速度を気にする必要はないです。現在は下りと同じくらい上りの速度が重要になります。以前に比べて自分自身が情報を発信する機会が増えていますので、上りの速度には気を遣いたいですね。
平日の昼でも速度は落ちない
格安SIMだと、お昼時、特に平日の午後12時半頃は速度が落ちる傾向があります。携帯キャリアのメイン回線によるトラフィックが優先されるので、格安SIMが乗り入れている回線は混雑するためです。
ahamoはドコモのメイン回線をそのまま使うので、速度が極端に低下することはありません。月曜のお昼は以下のような速度が出ました。
下り50Mbpsを超えているのも良いですが、上りも30Mbps以上出ているので速いですね。これならトラフィックが集中するランチタイムでも快適にネットができます。
夜間の速度は
夜間帯も特に問題なく、平日の20時ごろでも快適にデータ通信ができますね。
速度的には非常に安定しています。夜間はトラフィックが多くなる時間帯なので特に固定回線は速度低下の影響を受けやすいですが、携帯のLTEだとわりと夜間でも安定して速度が出ます。
ドコモは電波の運用がうまいんですかね。回線の契約者は日本最大ですが、うまくトラフィックを捌いているようです。
30Mbpsくらいあれば十分ネットができる
ahamoの速度は、筆者の環境だと下り20Mbps~60Mbpsの範囲で、上りは20Mbps~30Mbpsくらいでしょうか。モバイルなら20Mbps~30Mbpsくらいあれば十分だと言えます。極論すると固定回線も同じ。
なぜなら、一般的な使い方で最もヘビーな動画視聴でも、4K動画で必要な帯域は20Mbps程度だからです。HD 1080pなら5MbpsあればOK。高画質動画でも必要な帯域は5~20Mbpsなんですよね。
ただ、最近はVRやARなどの技術が登場してきたり、あるいは1つの回線を複数の人が共有して使うことがあるので、回線は速ければ速いほどいいです。モバイルは一人で使うことが多いので、30Mbpsくらい出れば十分でしょう。
ahamoは「ちょうどいい」
携帯料金が高いのは嫌ですし、かと言って料金があまりにも安いと回線の質の低下を招きます。本来であれば、携帯は3,000円程度で運用できるものです。ガラケー時代は3,000円くらいで運用していた人も結構いるのではないでしょうか。
スマホ時代になって値段が高いiPhoneを分割払いにするために携帯料金が上がったんですよね。もちろんパケット料金もあるのですが、それよりも端末代によるところが大きい。
今は端末と回線を分離して契約するやり方が浸透しているので、携帯回線の料金はahamoの2,970円くらいがちょうどいいと思われます。povoやLINEMOだともっと安い。ahamoは1回5分無料通話オプション込みなので、番号あての通話が多い人はahamoが気に入ると思います。
ahamoの速度の評判
それではahamoの速度に対するWeb上での評判を見てみましょう。ここで強調したいのはネット回線の評判を集めた場合、100人中100人が良いと評価する回線は存在しないということです。
チェック
どんなネット回線でも速いという声と遅いという声の両方あり、回線を使う環境や状況が個々によって違うので、一律にこの回線は速くて良いという評判になることはありません。
なので、ネット回線がどのような速度なのか、口コミから概ねこのような声が多いと判断できる材料を探していく作業になります。
圧倒的に多い評判は「速い」
ahamoの速度の評判で一番多い声はやっぱり「速い」。シンプルにこういう感想ですね。元々ドコモを使っていた人は変わらない速度なので、依然としてパフォーマンスの良い回線を使うことができています。
格安SIMユーザーは比較的速度が出にくいので、ahamoを使うと自然と速いという感想が漏れるような感じです。評判では具体的な速度のデータを添付しているので分かりやすいですね。
ahamo速い! pic.twitter.com/rPkrPdcIHB
上記の評判はシンプルに速いと言及していて分かりやすいですね。速度としては下り68Mbpsを超えているので、確かに十分速いです。上りが若干出にくいようだな、ということも分かりますが、下りのパフォーマンスが良いので満足でしょう。
そしてahamoだとCA(キャリアアグリゲーション)と呼ばれる技術によって、5Gのような速度が出る場合もあります。もちろん5Gではないので、500Mbpsのような数字が出るわけではありませんが、3桁の100Mbpsを超えてくるんですね。
ahamoに変えてみた。かなり速い。 pic.twitter.com/tyPFA3B0Dy
上記の評判はかなり速い数字で、下り178Mbpsですね。実は、ahamoではこのような速い報告が結構たくさんあります。CA対応機器だと4G LTEでもかなり高速なデータ通信となるようです。ただ、ここでも上りは5.66Mbpsなので、下りに限った評価となっています。
さらに地下鉄での評判もあって、地下鉄の車内で測定しても、先ほどのCAの効果による大幅に高速な数字が報告されています。
地下鉄でこの速度出ればなんも文句ないな、ahamo pic.twitter.com/OVNoauDpIa
上記の評判では、地下鉄で下り145Mbpsを記録していますね。これは結構意外というか、4G LTEを地下鉄で使って145Mbp出れば5Gは要らないんじゃないか、とまで思いますよね。でも実際にこのような速度が出ているようです。
ahamoでは素直に回線が速いという口コミが一番多いですね。筆者も同意です。特にCA対応機器で測定すると150Mbps前後の数字が出るのではないでしょうか。良い数字です。
ahamoは昼でも速い評判
筆者のレビューと同じように、ahamoは昼でも速い評判が多いです。格安SIMと比較している人が多く、ahamoはキャリア乗り入れではないメイン回線を使えるので速さに満足している人が大勢いますね。
ahamoに乗り換えた。昼でも十分すぎるくらい速くてとても良い。pic.twitter.com/sorlK1O1jq
上記の評判では、お昼の混雑時に33Mbps出してます。
昼の12時半ごろというのは、多くの人がお昼ご飯を食べた後に一斉にスマホをいじりだすことによってトラフィックが増えるので混雑します。格安SIMだとトラフィックが優先されないので速度が落ちますが、ahamoならそういう心配はありません。
夜のahamoの評判
夜間の速度の評判も、筆者と同じような感想のものが多いです。特に夜になったからといって速度が極端に低下することはありません。
インターネットの速度は: 47Mbps. お使いのインターネットの速度はどのくらいですか? https://t.co/y6Se4ZYRiD
上記の評判も夜間に下り47Mbpsを記録していることが分かります。夜間帯はトラフィックが集中しますが、ドコモ回線は混雑をうまく回避しているようです。
LINEMOなどのソフトバンク回線は夜間に少し速度低下する印象がありますが、ahamoは夜間帯に強いですね。
5Gが速い評判も多い
ahamoは5Gに対応しているので、5G対応スマホを持っていて5Gエリアに近い人はすでに5Gの速度を報告しています。5Gは500Mbps前後の速度や場合によっては1Gbpsを超えてくる光回線並みの速度になります。
現在はミリ波ではないSub6という電波が主に使われていて、対応するスマホもSub6が多いです。というか、ミリ波は米国でも一部エリアとなっているようです。
ahamoについてもミリ波ではないSub6の端末で速度測定されていて、概ね200Mbps以上の速度を記録しているようです。
ahamoに乗り換えました。ahamoのサイトで開通ボタンを押して、SIMを差し替えてY!mobileのAPNプロファイルを削除してiPhoneを再起動するだけでできました。家の中は4Gだけど、ベランダに出るとぎりぎり5Gで繋がりました。下りは290Mbps。
上記の評判では電波が5Gであることが明確に表示されていて、速度は290Mbpsであることが分かりますね。5Gになると200Mbps以上の速度が期待できます。
ただ、上記評判で気になるのは上りが8.21Mbpsであること。ここでも上りの速度が出にくいことが分かりますね。5Gの速度の評判では以下のようなものも。
5G表記なると嬉しくて絶対速度測ってしまう ahamoダウンロードは爆速 pic.twitter.com/jX4QZjKlrt
上記評判では下り619Mbpsです。500Mbpsを超えてきていますね。スマートフォンで600Mbpsは、正直必要な速度とは言えないしオーバースペックなのですが、光回線並みの速度が出るのは素直に凄いと思います。
ただ、上記評判でも上りが17.4Mbpsですね…。下りの圧倒的に速い速度に比べて上りの速度はちょっといまいちと言えるかもしれません。
ネットでも上りが遅いという評判が多い
ここまで読んで分かったように、ahamoというかドコモ回線は上りの速度が出にくいことが多い傾向です。筆者が測定すると上りは30Mbps出ることがありますが、一桁の時もありますし、上りのパフォーマンスが特段良いというわけではなさそうです。
ahamoに変更
上り遅いけどお昼の時間帯早くなれば満足 pic.twitter.com/KvHpjylb7j
上記評判でも上りが一桁ですね。6Mbps出ていれば問題ないですが、下りの速度に対してバランスの悪い速度になっています。せめて二桁の速度が安定的に出ればOKですが、そうもいかないようです。
ahamo遅いという評判は少ないのですが、何らかの原因によってどうしても速度が出にくいユーザーがいることは確かです。これはどんなネット回線でも同じです。速いというユーザーもいれば遅いというユーザーもいる。別の評判では上りの速度が極端に出ない事例となっています。
docomoとahamoの回線比較。同時刻同場所にて。アハモ遅いというか遅すぎるだろ。上りゼロって…。アハモは格安回線扱いということですね
上記評判では上りの速度が0です。0というのはおそらく測定したタイミングが悪い、電波が繋がりにくいと速度測定そのものができないので、データとしては0になる可能性が高いです。
ahamoに関しては下りの速度は概ね速いとなっていますが、上りは若干不満に思うことがあるユーザーは多いですね。
他の遅い評判
ahamoの遅い評判は本当に少ないですが、中には極端に速度が出ないパターンもあります。おそらくこういった評判は電波状況が悪いことが考えられます。どこか遠いところにいる、障害物があるなどの状況だと速度が出にくい傾向があります。
ahamoめっちゃ遅いんやけど
LINEMOの方が安定してた。
違い過ぎて焦るdocomo障害?? pic.twitter.com/TXc2cB2GmH
上記評判は下り1Mbps切っています。しかもよく見ると電波が5Gなんですね。5Gの電波は届きにくく、減衰しやすいです。4G LTEが何キロにも渡って電波が飛ぶのに対して、5Gは数百メートルとか、繋がりにくいのです。
なので、特に5Gのような電波が弱い環境にいると場合によっては接続不良で速度が0になることもあるので、5Gが繋がりにくいと思ったら無理しないで4G LTEの端末を使うようにしましょう。
速度制限がかかった時
ahamoはデータ容量が20GBなので、使用するデータが20GBに達すると速度制限がかかります。制限速度は1Mbps。1Mbpsという速度はいわゆるブロードバンドであり、決して遅い速度ではありません。
以前主流だったADSLの速度は1Mbps~1.5Mbpsの速さでした。インターネットは1Mbps程度あれば多くのサービスを実行できます。それでも現在はコンテンツが多岐にわたっていて、速度が遅いとTwitterの画像を表示するのも遅くなります。
1Mbpsあれば最低限のネットサーフィンができますね。Twitterも1Mbpsだと不満はありますが、実行できます。動画も標準画質であれば視聴できます。
ahamo(アハモ)にしてみた
通信速度も悪くないし、電波も問題ない。問題は20GB行けると思って使いすぎて月末に速度制限になる。。。
まぁ速度制限きても1Mでとるし普通にYouTubeも見えるで問題なし。
上記評判でもそのことについて言及しています。速度制限されて1Mbpsになっても、YouTubeは見られるとありますね。なので、ahamoは20GBを使ったとしても最低限の動作はできるので、データ量を極端に気にする必要はないです。
海外利用が15日経過すると速度制限になる
ahamoは海外82の国と地域で使えるのですが、海外でahamoを15日使うと速度制限になるらしいです。これ、結構知られていないというか、意外ですよね。概ね2週間くらい使うと高速通信できなくなるんですよ。
ahamo公式によると海外で15日経過すると、速度が128Kbpsに制限されます。しかも追加データを購入しても復活しないんですよ。データを購入しても使えるのは日本だけです。
なので、やっぱり携帯キャリアはこういうトラップみたいなものがあるんですよね。どうしても制限とか、期間限定を作りたいんですよね。
ahamoの海外ローミングでは15日経過後は128kbpsに速度制限されるということに今更ながら気づく。
上記評判では海外15日経過後に速度制限になることについて言及しています。ただこれを見ると、スピードテストをすると制限されていないと言ってますね…。
いずれにしろ、長期的に海外に行くときは注意してください。20GB以上というより、15日経過すると制限かかる旨が書かれていますので、長期滞在する時はモバイルWi-Fiをレンタルすると安心です。
総評としてahamoの速度は速い評判が多い
ここまで見てきたように、ahamoの速度は概ね速いという評判が多く、データを見ても時間帯に関わらず速い数字が出ていることが分かりました。30Mbps程度の一般的な速度から、100Mbpsを超える速度まで確認することができ、評判としては良いものであると言えます。
5Gだとその速さは圧倒的なものになり、200Mbpsを超えて、600Mbpsを超えるデータもありましたね。
一方で、上りの速度が若干いまいちかな、ということも分かりました。決して極端に遅いわけではなく、筆者の環境でも上り30Mbpsは出ます。しかし、一桁の速度を出すことも多々あり、安定して数十Mbpsを出すとは言えないようです。
とはいえ、ahamoは4G LTEでもCA(キャリアアグリゲーション)によって100Mbpsを超える速度が出るので、ahamoは概ね速いと結論付けることができます。
ドコモが力を入れるahamoを使い倒そう
そんなahamoですがスピードの速さだけでなく、最近ではドコモショップでの有償サポート支援を実施する旨の発表や、ドコモオンラインショップでahamo対応スマホを販売することなど、ahamoの拡張性が話題になっています。
ahamoはあくまでもオンライン専用ブランドですが、どうしてもインターネットだけで物事を解決できない人も一定数いるのも事実なので、ドコモとしてはインターネットだけではない多角的な戦略でahamoを販売しようとしています。
様々な客層にリーチしてもらいたいとドコモは考えているようなので、ahamoは若いデジタルネイティブ世代だけではない多様なユーザー層に使ってもらえるブランドになりそうですね。
ahamoのスピードを活かしてモバイルを活用する
今回の記事でははっきりと分かったように、ahamoの速度に対する評判は概ね速いと満足している声が圧倒的に多いです。もちろん、ネット回線の評判は、速いという声があったしても遅いという声が必ずあるものです。
誰かにとって速い回線でも、誰かは遅い回線になっている。一番良いのは回線を使ってみることですが、契約前にどのような回線なのか調査することもネットリテラシーを高める方法ですよね。
そういう意味ではahamoはドコモ回線をそのまま使うので、よっぽどのことがない限りスピードに不満はないと言えるでしょう。もし今使っている携帯がパフォーマンスで悩んでいるなら、安くて速いahamoはおすすめとなります。
これからはオンラインで解決していくことが増える時代になっていきますので、ahamoを使ってモバイルのコストパフォーマンスを向上させるのは良い事ですね。