「固定回線はなくてもいいんじゃ…?」
「自宅のネット環境ってモバイルだけでいいんじゃないの?」
Twitterで「無線イヤホンを使わない有線イヤホンユーザーは癖が強くて厄介」というツイートがバズったのは記憶に新しいところ。
技術の進歩で多くの電子機器がワイヤレスで繋がるようになり、家庭内LANで使われたLANケーブルがWi-Fiに置き換わったこともその一つです。
同じことはインターネット回線にも言えて、最近は「固定回線は古くてダサい」という認識で自宅ネット環境をモバイルWi-Fiで済ますユーザーが増加中。
では、本当に固定回線はなくてもいいのでしょうか。
今回は固定回線がなくても自宅のネットを賄えるようになってきた状況と、モバイル回線と光回線のおすすめ、そして両方使う場合のおすすめの組み合わせを解説します。
目次
固定回線いらないは本当か
結論から言うと固定回線はなくても自宅で十分インターネットができます。
特にahamo大盛りと楽天モバイルの存在が大きいですね。他にも通話をpovoや楽天モバイルにして別途モバイルWI-Fi(大容量SIM)でデータ通信を行うやり方もあります。
ここでは固定回線がなくてもいい現在の状況と、とはいえなんだかんだ光回線はあった方がいい理由を解説します。
固定回線がなくてもネット環境を運用できる時代
最近は携帯キャリアがデータ容量無制限のプランを提供していたり、ahamoも大盛りの100GBを追加してきました。
携帯やモバイルWi-Fiの大容量化によって、今まで固定回線の補完的な位置付けだったモバイル回線がメインでも使えるようになっています。
大容量のモバイル回線には以下のようなものがあります。
- ドコモ5Gギガホ プレミア
- au使い放題MAX
- ソフトバンク メリハリ無制限
- 楽天モバイル無制限
- ahamo大盛り(100GB)
- Nomad WiFiや超格安WiFiなどのモバイルWi-Fiと格安音声SIMの組み合わせ
携帯キャリアの無制限プランは料金が高いので、現実的にはahamo大盛りか楽天モバイル、そしてNomad WiFiなどのモバイルWi-Fiと格安音声SIMの組み合わせがおすすめです。
ahamo大盛りのように100GBあれば大抵のユーザーはデータを余らせることになるので、固定回線の代わりにモバイルを使うことが可能。良い時代ですよね。
ahamo大盛りと楽天モバイルの登場
ahamo大盛りは20GBの通常プランに80GBの大盛りオプションを合わせて100GB使えるプラン。ahamo大盛りの登場は固定回線を引かないインターネットユーザーが増えるきっかけになりつつありますね。
→ahamo公式サイトを見る
ドコモの5Gギガホ プレミアは価格がネックでした。ahamo大盛りは4,950円という魅力的な月額料金。音声SIMで100GB使えるので、これ1枚あればテザリングで自宅ネット環境が整います。テザリングも100GB。

そして無制限データ通信と言えば楽天モバイル。楽天モバイルはプラチナバンドがないのでエリアに難ありですが、生活圏の電波が問題なければ楽天モバイル1枚でも十分運用できます。
→楽天モバイル公式サイトを見る

音声SIMでは上記2つのサービス活用することによって、固定回線なしでも運用できます。
ちなみにauとソフトバンクの無制限プランはテザリングが30GBまでなので、やはりキャリアよりahamoか楽天モバイルがおすすめ。
povoか楽天モバイルとモバイルWi-Fiの組み合わせ
今は0円から携帯を始められる時代になっています。楽天モバイルは0円になりましたし、povo2.0も0円をベースにしてデータは別途トッピングになりましたよね。

であれば、povoか楽天モバイルを音声SIMとして使い、100GBレベルのモバイルWi-Fiを組み合わせればいい。
現在のモバイルWi-FiのおすすめはNomad WiFi、Nomad SIM
、超格安WiFi
で全部縛りなし。例えばNomad WiFiとpovoか楽天モバイルなら、Nomad WiFiの4,180円だけで済みます。
インターネットユーザーの変化
固定回線は古くてダサいと考えるユーザーが近年増えていることは事実。その傾向は世代が若ければ若いほど顕著です。
つまりデジタルネイティブ、Z世代、ミレニアル世代の一部はガジェットを無線で使うのが当たり前なのでインターネット回線も無線で、ということになる。
5G回線の登場も固定回線離れの原因の一つ。5Gは速いとギガビットレベルなので、尚更光回線は要らないとなります。
実際には、携帯の基地局から先は光回線だし全地球規模で考えれば大陸間を海底ケーブルで繋いでいるので、インターネットが無線だけになることはありません。
それでも、自宅でデスクトップPCにLANケーブルを挿して固定回線でインターネット接続なんていうのはもはやご法度なのです。
とはいえ安定しない「ダメな5G」
見てきたように固定回線いらないは本当です。とはいえ、ドヤ顔してまで言うことではないという状況が今ですね。
携帯キャリアは5Gの人口カバー率をアピールしています。しかし、キャリアの中の人はイラっとするかもしれませんがはっきり言って5Gは今のところ「使えない回線」です。
5G接続が全く安定しない事実があり、5G電波の改善は遠い遠い将来(つまり期待できない)なのです。
5Gでも数十Mbpsの「エセ5G」もあります。700MHz、1.7GHz、3.4GHzの周波数帯を使う5Gは、5G表示でも4G LTEと同じような速度です。

駅前でも「エセ5G」の時がありますし自宅だと普通に電波が安定しないので、5Gによってモバイルのみのネット環境が推進されるとは思えません。
質を考えると光回線を引いたほうがいい
一方で光回線が一番快適なインターネット環境であることは変わっていません。無線通信は今のところ永遠に不安定で安定することはないのです。
モバイル、つまり無線のデメリットは以下の通り。
- タイムラグ(遅延)
- 常時接続じゃない
- モバイルルーターの管理が面倒
- 5G電波が不安定
- 回線障害が多い
モバイル回線はストレスになることも事実なんですよね。
ホテルやコワーキングスペースなどは光回線を引かないと快適な通信環境を構築できないことは明白。そして携帯基地局の先は光ファイバーであり、世界の大陸間は海底ケーブルで結ばれています。
なので、自宅でも快適なインターネット環境を作るなら光回線を導入した方がいいですね。それは変わりません。低遅延で応答が速いので、サクサクネットサーフィンができます。
筆者の対応は
筆者は光回線を継続しますが、ahamo大盛り1枚にすることも検討しています。100GB程度あれば理屈では格安SIM1枚でいいですね。単身なら自分のPCだけテザリングでネット接続できればいいのですから。
ただ、過去に回線をモバイルだけにして失敗しているので慎重に考えないといけません。PCのネット接続にテザリング必須だと、PCだけで接続できないのでスマホにより依存することになります。

スマホを紛失したり、故障してちょっと修理に出すとか、スマホがない時にネット接続ができなくなる可能性も。できれば個人のネット回線にも冗長性(二重化、またはそれ以上)を持たせたいという気持ちがあります。
筆者はRakuten WiFi Pocketをバックアップ回線にしているので問題ないですが、デフォルトは光回線が安心と思います。
とはいえ光回線も停電すればネットは遮断されます。むしろモバイルの方が停電に強い。光回線がデフォルトなのは多分変わりませんが、モバイルのデータ容量はできるだけ多い方がいいですね。
自宅のネット環境はどうすべき?
現在はモバイルだけでも十分自宅のネットを賄えることが分かりましたね。
とはいえ、モバイルだけだとネット回線の冗長性は弱いと言えます。モバイル2回線にすればいいじゃんと思うかもしれませんが、じゃあ光回線でいいじゃんとなります。
では、モバイルでどんなサービスを使えばいいですか。光回線を引くなら何を選びますか。両方使うなら何を使えばいいですか。
見てみましょう。
モバイル至上主義を貫く場合
モバイル至上主義を貫くなら提案できる回線は以下の通り。
- ahamo大盛り
楽天モバイル
- (povo2.0or楽天モバイル)+Nomad WiFi
- (povo2.0or楽天モバイル)+Nomad SIM
- (povo2.0or楽天モバイル)+超格安WiFi
ahamo大盛りは100GB4,950円で一番高いですが、品質を重視したいならahamoでしょう。楽天モバイルはプラチナバンドではないですが、無制限3,278円なので高コスパ。
100GBでクラウドSIMならNomad WiFi、100GBでソフトバンク回線なら超格安SIM、50GBでいいならソフトバンク回線のNomad SIMを選びましょう。
WiMAXが3日10GB制限を撤廃したので、定番のWiMAXも選択肢に入ります。WiMAXの場合、上りが速くないので注意してください。
光回線を引く場合
光回線を引く理由はデータ容量無制限、低遅延、安定性です。光回線をベースにしてモバイルを使うのが王道ですよね。
ではどのような光回線プロバイダを選べばいいですか。オプションてんこ盛りで経費がかかっているプロバイダは料金も高いです。シンプルなプロバイダを選びましょう。
定番の縛りなし光回線は以下の通り。
- DTI光
- エキサイトMEC光
- エキサイト光Fit
- おてがる光
- enひかり
- ぷらら光
上記プロバイダは、マンションなら月額料金が4,000円以下で縛りなし、DTI光だとキャッシュバックがあったり、エキサイトMEC光やおてがる光は工事費無料キャンペーンをやってたりします。
詳しくは縛りなし光回線比較記事で。
合わせて読みたい
Config Network | 【解決】縛りなし光回線比較の結論【DTIぷららエキサイトおてがるen】
固定とモバイル両方使う場合
定番のスタイルは光回線とモバイル両方を使う環境。おすすめの組み合わせは以下の通り。
楽天ひかり+楽天モバイルなら楽天ひかりが1年無料ですし、固定もモバイルも無制限データ通信が実現できます。そして楽天経済圏ですよね。SPUアップでポイントを楽天モバイルに充当できます。
ワイモバイル+ソフトバンク光ならワイモバイルがおうち割で1,188円引き、そして貯まったPayPayポイントをワイモバイルの料金に充当すればさらにお得に。ワイモバイルはシンプルM15GBならくりこしで最大30GBになります。
MVNOと縛りなし光回線の組み合わせは何通りもありますが、信頼性が高くて老舗のDTI 光と
IIJmioか
OCNモバイルONEがいいですね。MVNOだと8GBや10GBといった自分にフィットするプランを選択することもできますね。
自分が快適だと思うネット環境を構築しよう
最近はモバイル回線の大容量化が充実してきましたよね。日本のネット環境は世界一と言っていいでしょう。最高レベルのモバイルと光回線で本当に最強(逆に語彙力なくなります)。
とはいえ無理して固定回線を使わなくていいですし、無理してモバイルだけにしなくてもいいと思います。
個人的には、冗長性を考えて固定とモバイル両方使えるのが一番安心、安定、最強だと考えています。回線が無線だけだとちょっと頼りないと感じるんですよね。あくまでも個人的にですが。
ソフトバンク光ならIPv6にBBIXネットワークを使いますし、楽天ひかりは新進のアルテリアネットワークスを使います。
ahamo大盛りや楽天モバイルでワイヤレス一本もいいですが、自分が住んでいる拠点で安定した光回線をベースにすれば強いネット環境で安心感ありますよ。
固定回線いらないは本当だが固定とモバイル両方あると強い
なんだ結局そのオチかと思いましたか。
なんだかんだ固定とモバイル両方あれば、回線が二重化できて冗長性が増すので筆者としては両方をおすすめしています。
モバイル2回線でいいんじゃないのと思うかもしれませんが、筆者はデフォルトで3回線ですよ。ソフトバンク光+ワイモバイル+楽天モバイル(Rakuten WiFi Pocket)。
上記3回線でもワイモバイルにPayPayポイントを充当すれば、トータルで5,000円台にすることが可能。楽天回線はバックアップとして0円運用できますからね。
ただ、これからはahamo大盛りや100GBレベルのモバイルWi-Fiで回線を無線に集約するやり方がポピュラーになるかもしれません。
日本はネット環境が世界トップレベルなので、上手く活用すれば少なくとも情報で負けないライフスタイルにすることができるでしょう。
とはいえ、現在はモバイルだけでも事足りるようになっているのは事実。モバイル至上主義を貫くのも全然OKです。