2022年秋に突如発表されたRedmi Pad。ライト感覚に使えて手頃な価格のタブレットを待っていたユーザーにとって朗報でしたよね。
Redmi PadはXiaomi得意の早割で販売をスタートし、3GBモデルは34,800円で売り出されました。圧倒的な安さですぐにポチった人もいるでしょう。
タブレットはチップやメモリ搭載量を抑えた廉価なジャンルがあり、Redmi Padの競合はOPPO Pad AirやAmazon Fire HD。iPadはワンランク上になります。
ではRedmi Padは本当に使えるのか、安かろう悪かろうではないのか…と疑問に思うユーザーに向けて書くのが今回のレビュー。
漠然と「iPad買っておけば問題ないか」と考えがちですが、Apple製品はガンガン値上がりしていく時代に他の選択肢を検討できるようになってきましたね。では見てみましょう。
目次
Redmi Padレビュー
価格とシンプルなデザインが売りのRedmi Padは実際どうなんでしょうか。
4GBなら「買い」
結論から言うと4GBは「買い」。3GBは動画再生のみ等の特定の使い方ならOKですが、基本的にメモリ不足で筆者は無理でした。3GBの症状は以下の通り。
- 複数のタスクを実行するとフリーズする
- 一つのアプリでもアプリの種類によってフリーズする
- 重い(データ量が多い)ストリーミングを再生するとフリーズする
上記の症状が4GBだと改善します。エントリースマホでも搭載メモリ量は4GBなのでAndroidを最低限動かすには4GBあった方がいいですね。
じゃあ3GBはまったく使えないのかというと、動画再生のみなどの特定の使い方なら3GBでも対応できます。
Helio G99で3GBだと複数タスクの実行や管理が難しくなります。かつてWindowsがリソース不足でフリーズしまくった黒歴史を思い出す人もいるかもしれません。
複数のアプリを実行させて読書や資料の閲覧、動画、ブラウジングなどを行うには4GBが必要ですね。
最初に購入した3GBは返品
上記のようなことが言えるのは実際に3GBを使ったからです。しかし実用上問題があるのでXiaomi公式に返品しました。返品はXiaomiの公式通販で買ったものなら返品できます。
マイページのマイ注文→アフターサービスから返品可能。
3GBは早割で34,800円だっただけに少し残念でしたね。やはりそう上手い話はないわけで、ある程度お金を出さないと最低限の動作もできなくなります。
4GB版の動作は?
冒頭に書きましたが4GBならほぼ問題なし。
Redmi Padに採用されているチップはMediaTek Helio G99で、Dimensityシリーズより下位の廉価版チップ。一昔前のIntel PentiumとCeleronのような関係。
ポイント
4GBで最低限の動作を確保できます。快適とまではいかなくても3GB版のようなストレスは感じません。
メモリ不足でフリーズすることも少ないです。動画だけでなく色々な作業をするなら4GBにしましょう。
Redmi Padの仕様は悪くない
4GBならそこそこ使えるコスパタブレットであることが分かりましたが、他にもXiaomiならではの良い特徴もあります。
- シンプルなデザイン
- 奥行きのある音
- バッテリーの持ちがいい
- 薄くて軽い
- 画面が綺麗
- LDAC対応
筆者はシルバーを選びましたが、シンプルで飽きないですよね。
音はDolby Atmos、ディスプレイは2Kで90Hzのリフレッシュレートです。動画が得意なのは間違いないですね。
他の利点はバッテリーが8,000mAhなので持ちがいいことと、重量が445gで軽いこと。Xiaomi Pad 5は511gなので結構差があります。iPadの477gよりも軽いですね。
オシャレに気軽に使えるシンプルなタブレットを求めるユーザーならRedmi Padがピッタリではないでしょうか。
どんなユーザーに向いているか
Redmi Padは重いゲームや動画編集などヘビーな使い方には明らかに向いていません。想定できる使い方は以下の通り。
- Web閲覧
- SNS
- 研究用資料等の閲覧
- 勉強
- 読書
- 動画再生
- ビデオ会議
一般的なことは一通りこなすことができますので心配いりません。PC作業の時に横に置いて配信をチェックしながら作業、というポピュラーな使い方ももちろんOK。
研究や勉強でメインとして使った後にPC作業のお供としてサブ的に使う。ワーカーによってはビデオ会議しながらPC作業できますね。
Redmi Padの注意点とiPadとの比較
Redmi Padは4GBなら使えるコスパタブレットであることが分かりました。
とはいえ注意点はあります。すでにちょこちょこ不満点を出してますが、Redmi Padの何を注意すればいいのでしょうか。
動作は最低限
繰り返しですがRedmi Padの動作は最低限。チップもメモリも必要最低限のものしか積んでいないので当然です。なので自分の使い方をよく吟味してください。
ヘビーなアプリを使いたいと思ってるならRedmi Padは無理。逆に読書や資料閲覧、または動画等のライトな使い方ならOK。
滑らかで快適な動作を求めるならXiaomi Pad 5やiPadを購入した方がいいですね。
メモリ管理とタスク管理に課題
Redmi PadはXiaomiスマホと同じMIUIを使っているのでメモリ管理とタスク管理が得意ではありません。アプリをバックグラウンドにするといわゆるタスクキルが生じて入力していた情報がクリアされることがあります。
他にもたまにボタンが反応しなくて「ん?」と思う時もあります。ただでさえメモリが少ないのにMIUIがメモリ管理を得意としないですから。
とはいえ使っていて重大な不良はありませんので、満足したいなら4GBを選択しましょう。
※Xiaomi HyperOSへのアップグレードで軽快になりました。
指紋認証はない
Redmi Padに指紋認証はありません。Xiaomi Pad 5でさえも指紋認証はありません。もし指紋認証がないとやだと思うならiPadにしておきましょう。顔認証はあるのでロック画面の解除は簡単ですよ。
指紋認証がない時に筆者が一番困るのは、パスワード管理ツールの画面を開くのにパスワードを入力しないといけないところ。
※点をなぞるパターン認証もあります
タッチペンは付かない
Xiaomi Pad 5にはXiaomi Smart Penが付くのですがRedmi Padにはありません。なので勉強にタッチペンを使った方がいい場合はXiaomi Pad 5の方がいいでしょう。
それかiPad AirかiPad Proですね。iPad Proは値段が張るのでSmart Penが付くXiaomi Pad 5のコスパの良さも秀逸だと思います。
充電速度は速くない
Redmi Padは充電の速度が速くないです。急速充電は18Wなので、Xiaomiスマホの120W充電と比べると時間がかかります。急速充電器は22.5Wが付いてきますが充電は18Wで行われます。
Redmi Padに圧倒的な高速充電は必要ないという判断でしょう。タブレットを使わない時にのんびり気長に充電してください。
輝度が暗いと思ったら手動で対応
Redmi Padの輝度は400nitで、筆者は特に暗いと思ったことはありません。実用上問題ないです。ただ、もし暗いと思ったら設定の「ディスプレイ」→「明るさのレベル」で手動で明るくしてください。
「明るさを自動調整」がONの場合、室内の明るさによってディスプレイが暗くなることもあるので強制的に明るくしましょう。
iPadやXiaomi Pad 5の輝度は500nitなのでやはり差はあります。もし画面の明るさや鮮やかさを追求するならiPadですね。
質にこだわるならiPadかXiaomi Pad 6
タブレットもとにかく質が高くないと満足できないと思うなら素直にiPadかXiaomi Pad 6を選択しましょう。ディスプレイの輝度や色、質感、操作性、指紋認証の有無など、細かい質を気にする場合にRedmi Padは選択肢に入りません。
ポイント
逆に言えば、それらの細かい評価基準のレベルを下げて自分の使い方なら問題ないと判断できるなら、高コスパなRedmi Padの購入をおすすめできます。
質を高めようとするとキリがないので、読書や研究または動画視聴といったライトな使い方ならRedmi Padでも十分対応できます。
とにかく質、高品質でないと満足できない場合は39万円のiPad Proを買いましょう。絶対満足できますし、満足しないわけがありません。
総評
冒頭でも述べたように、メモリ4GBの条件付きでRedmi Padは「買い」です。そしてライトな使い方が条件。
4GBならエントリースマホのように最低限の動作が可能です。あとは4GBの定価44,800円をどう見るか。楽天やYahoo!ショッピングのポイント還元を上手く駆使すればお得に購入できます。
さらに中国のAliExpress(アリエク)は安いですね。グローバル版で6GBモデルもあります。アリエクは日本国内の保証はないので自己責任ですが、自信があれば有効活用しましょう。
皆さんはどう思いましたか。「やっぱりブランド性があるAppleがいい…」「なんだかんだiPad買っておいた方がよさそう」と思ったかもしれません。
とはいえApple製品はこれから値段がどんどん高騰していきます。パンデミックで半導体不足や材料不足が顕著になり、これから「円」がさらに安くなっていけばiPad無印も10万円を超えるかもしれません。
これからデバイスの選択がさらに難しくなります。周りの空気を読んでAppleであれば多額の税金をAppleに納めて疲弊していく未来。
980円のTwitter BlueをiOSアプリから購入すれば1,380円。差額の400円を「Apple税」として取られる時代に様々な選択肢があることはユーザーにとって良いことですね。
ライトユーザーならRedmi Padは買う価値アリ
Redmi Padは色々なことができるわけではありませんがエントリースマホのように最低限の動作が可能。つまり、Web閲覧やSNSや動画、読書や研究といった一般的な使い方ならOKというわけです。
ただ、4GBの条件付き。
色やデザインもシンプル。とりあえず使える高コスパなタブレットないかな…と思ったときにRedmi Padはおすすめ。
もし使っていて「もうちょっと質を上げたい」と思ったら、数年後にXiaomi PadやiPadを購入しましょう。エントリーモデルでいきなり完成品を求めなくてもいいです。
これからの時代、ユーザーはどんな価格の製品をどう使いこなすか自分自身で考えていく必要があります。モノやサービスの値段はどんどん上がっていきますから、賢く2020年代のデジタル時代を波乗りしたいですね。