2000年代のブロードバンド拡大期に一世を風靡したADSLですが、NTT東西のフレッツADSL終了が近づいてきました。
フレッツADSLとは何だったのか。どんな役割を果たしてきたのか。
歴史を少し振り返ると共に、ADSL終了後の乗り換え先も提案します。
目次
フレッツADSL提供終了!!気になる乗り換え先
ネット回線が光とモバイルに置き換わり、ついにその時が来ましたね。
フレッツADSLって何?
NTT東西のフレッツADSLを知らないユーザーさんもいると思うので、簡単に説明すると↓
- NTT東西のサービス
- アナログ電話回線を使う「非対称デジタル加入者線」
- モデムを使う
- ノイズに弱く電話局から遠いと信号が減衰して速度が落ちる
- メインは1.5Mbpsで最大50Mbps
こんな感じですかね。
「インターネットはISDN〜!!」という呼びかけを覚えているユーザーもいると思いますが、フレッツISDNは64Kbpsで凄く遅かった。
それで、ADSL登場でデータ通信のストレスがなくなったんですね。
2025年1月末フレッツADSL終了
Xデーは2025年1月31日。この日でフレッツADSLは終了。光回線非対応エリアでも終わりです。
光回線対応エリアのユーザーはさすがに光に移行したでしょう。
フレッツISDNは2026年1月31日終了だそうです。ISDNは法人ユーザーなどもいるのでしぶとく生き残りますね。
高速化に躍起笑
ADSLの速度を改善するために色んなことをしました。
- MTU調整
- フェライトコアを付ける
- シールド付きケーブル
- 電話線とケーブルは短くする
懐かしい笑。
MTU調整のためのツールも色々ありました。MTUとは伝送するパケットサイズのことです。
そしてノイズ除去。ADSLの信号はノイズに弱いのでフェライトコアを付けたりノイズ対策に躍起になりました。
今から考えるとデータ通信が不安定で、事業者もユーザーも技術的なことを色々調べて苦労しました。
Yahoo! BBに頼るユーザーもいた
フレッツADSL非対応エリアはYahoo! BBのADSLを使ったそうです。「孫さんありがとう」の声もあったみたいですね。
なのでブロードバンド拡大は必ずしもNTT東西だけでなく、ソフトバンクが果たした役割も大きかった。
Yahoo!は伝送距離が長いReachDSLを採用したので、NTT収容から離れているユーザーも取り込んだのです。
乗り換え先はどうするか
光回線非対応エリアだとADSLの代わりになる方法↓
- モバイル回線のホームルーター
- モバイルルーター
- スマホのテザリング
- ケーブルテレビの回線
- 衛星インターネット
固定回線がない場合は必然的にモバイルですね。ただ、ケーブルテレビが引けるなら代替になります。
そして衛星インターネット。法人と自治体向けですがKDDIがスターリンクを提供していて、楽天はAST SpaceMobileと協業で衛星インターネットをやります。
なので今後は衛星通信に移行するユーザーも出てくると思います。
課題山積のユニバーサルサービスに対応する
NTTのユニバーサルサービスはユーザーから料金を徴収して継続しています。
それでも山間部や離島で光ファイバーを引けず、思うようにネットができない。
電話回線を維持するだけでも莫大なコストがかかるので、光ファイバーを敷設する余裕はないでしょう。
なので今後はモバイルと衛星通信を上手く使って対処していく必要があります。
今後より一層、情報インフラに置いていかれると死活問題になります。回線業界とユーザーの動向に注目ですね。