「ソフトバンク光がまた繋がらない」
「ソフトバンク光ダメだ…何度も切れる。どうすればいい?」
今回は、SNSでもよく意見が上がっているソフトバンク光が繋がらない、切れるという問題の対処法の解説です。
ソフトバンク光が切れやすいという話は嘘です。この問題は、実際にはソフトバンクのバックボーンネットワークに何も問題ないのですが、宅内の環境を見直すだけで解決するわりと単純なトラブルです。
ではなぜ、ソフトバンク光は快適なプロバイダなのに、繋がらないという声が聞こえるのでしょうか。
ソフトバンク光はおすすめの光回線なので快適に使ってもらいたいと思っています。今回はそのためにできることを紹介しましょう。
ソフトバンク光が繋がらない原因とは
ソフトバンク光はおすすめの快適光回線なのに、なぜ繋がらなくなるのでしょうか。
どうしたらソフトバンク光がもっと快適になりますか。
ここでソフトバンク光が繋がらない原因として考えられるポイントは以下の通り。
- ソフトバンク光(Yahoo! BB)バックボーンの障害
- NTTネットワーク(NGN)の障害
- NTT局舎からユーザー宅までのアクセス回線の障害
- 宅内ネットワーク環境が悪い
ここでは4番目の「宅内ネットワーク環境が悪い」を取り上げます。
SNSで投稿が続く「ソフトバンク光繋がらない」とは何か
これかなり見ますよね。検索かけるととにかく見かける「ソフトバンク光が繋がらない」というツイート。汚い言葉を使って不満をTwitterにぶつけている人もかなり多いです。
評価を下げるためのネタなんじゃないかと思うほど結構あるんですよ。なぜソフトバンク光が繋がらないのでしょうか。
ソフトバンク光繋がらない問題は、ソフトバンクのネットワークに問題があるわけではありません。大抵の場合は。
そんなにしょっちゅうネットワークがダウンしたら総務省に行政指導されますからね(NTTが深夜にメンテナンスしていることはある)。
ついでに言うと、「ソフトバンク光遅い」というのも間違い。ソフトバンク光のバックボーンネットワークに何も問題はなく、大体NTT収容が混雑しているか宅内に問題があるケースがほとんどです。
じゃあ何が原因なのか早く教えてよ、となると思うので、簡潔に言うと光BBユニットのWi-Fiに原因があります。
大体プロバイダからレンタルするWi-Fiはしょぼいことが多いです。ルーターに無線LANカードを搭載しているため、無線LANに品質の高い技術が使われいていないからです。
繋がらない原因は光BBユニット2.3のセッションである可能性が高い
現在、ソフトバンク光を契約している多くの家庭で使われているネットワーク機器が光BBユニット。この光BBユニットには型番があり、E-WMTA2.2及びE-WMTA2.3が多く使われています。
この光BBユニット2.3は、IEEE802.11ac対応で1Gbpsの高速通信ができ、他にもパケットフィルタやSSIDステルスの設定ができたりしてセキュリティも高められる仕様になっています。かなり高性能ですよね。
しかし光BBユニット2.3は、無線LANの電波を安定させる以下の技術が使われていません。
- オートチャネルセレクト
- ビームフォーミング
上記の機能は後述しますが現在の市販ルーターでは一般的な機能となっており、これらの機能が光BBユニット2.3には搭載されていません。
チェック
光BBユニット2.3はビームフォーミングなどの安定性強化機能がないので、インターネットセッションが切れやすい仕様になっています。
オートチャネルセレクトやビームフォーミングといった機能がないと、Wi-Fiは接続しているのにインターネットに繋がらない状況になったりします。
上記はWi-Fiマークが表示されているのにインターネットセッションが切れています。Wi-Fiは繋がっているけれども、インターネットのセッションが切れて外部に接続できなくなるのです。
ソフトバンク光が繋がらない・切れる時の対処法
光BBユニット2.3はインターネットセッションが切れやすいことが分かりました。
ではどうすればいいでしょうか。
一番効果的なのは光BBユニット2.4への交換
あぁ…なるほど…それでソフトバンク光繋がらないっていう書き込みが多いのか…と思いますよね。
もちろん他にも原因があることがあり、NTT回線側の障害やメンテナンス作業で繋がらないことや、ソフトバンクのバックボーンネットワークで障害が起きることもまれにあります。
ただ、ソフトバンク光繋がらないという書き込みのほとんどは、光BBユニット2.3の無線LANに原因があることがほとんどでしょう。
有線LAN接続にすると頻繁に切れることはないので安定するのですが、Wi-Fiだとやっぱり切れやすいことは多いようです。
光BBユニット2.3を使い続けるなら、デバイス側で一旦Wi-FiをOFF/ONして接続し直すとインターネットに繋がるようになります。でも頻繁にWi-FiをOFF/ONしたくないですよね。
チェック
おすすめする対処法として提案するのが、光BBユニット2.4(E-WMTA2.4)への交換です。2.4は先ほどのオートチャネルセレクトやビームフォーミングを搭載していて、さらにWi-Fi 6対応で、電波の安定性が向上しています。
この光BBユニット2.4によってWi-Fiが安定するんですよ。
光BBユニットの主な機能は以下の通り。
- Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)
- オートチャネルセレクト
- ビームフォーミング
- 4×4 MIMO
- マルチユーザーMIMO(MU-MIMO)
- WPS
光BBユニット2.4は接続が切れにくく、広範囲で高速通信ができるようになっています。交換するだけでWi-Fiの質が上がるんですね。
気を付けたいのは、ビームフォーミングとWi-Fi 6はデバイス側も対応している必要があります。現在発売されている多くの機種は対応しているので心配はありません。
しかも4×4 MIMOがあるので、4本のアンテナがあるデバイスだと高速になります。光BBユニット2.4の仕様はこちら
光BBユニット2.4のメリット・デメリット
光BBユニット2.4のメリットは、前述の通り無線LANの安定性が向上していること。無線チャネルを自動的に選択するオートチャネルセレクトと、電波を直接デバイスに向けるビームフォーミング搭載によって、市販ルーターと同じような安定性があります。
他にも、光BBユニット2.4はWi-Fi 6(IEEE802.11ax)なので最新規格のWi-Fiを使えることになります。Wi-Fi 6は最大9.6Gbpsなので11acより高速化しています。
光BBユニット2.4が最大9.6Gbps出せるわけではないので、メリットとしてはWi-Fi 6による電波の安定性向上や電波の範囲が広くなっていることが挙げられます。
デメリットは本体サイズが大きい事。
画像は左がE-WMTA2.3、右がE-WMTA2.4なのですが、見てわかる通り2.4は一回り以上サイズが大きいんですね。かなり大きいので取り回ししづらいですし、すごい邪魔なんです。
これだと快適光回線なのにちょっとスマートじゃないというか、図体がでかくて不格好ですね。でも強そうに見えるので、使っていてかなり強い気持ちになります(?)。
なので光BBユニット2.4は大きいというデメリットより、無線LANの高速性と安定性の強化というメリットを取るような気持ちで導入した方がいいですね。
Wi-Fi 6対応の光BBユニット2.4は速いのか
先ほど光BBユニット2.4はWi-Fi 6に対応していると書きましたが、では光BBユニット2.4の速度は速いのでしょうか。
実は2.3とそれほど変わりなく、2.4は特に速くなっていないです。というか、上りの速度が若干落ちたとすら思います。Wi-Fi 6に対応しているiPhone SE(第2世代)で速度測定してみました。
E-WMTA2.3の速度
E-WMTA2.4の速度
上記を見ても分かるように、上りが2.3だと300Mbpsくらい出たのですが、2.4は速くても200Mbps台、大体100Mbps台です。これはWi-Fi 6の特性として安定性を重視していることもあると思います。
でもファイルのアップロードの頻度はダウンロードより少ないので問題ないと思っています。速度より安定性の方が断然いいですね。というか100Mbps超えていればかなり速いので、自宅Wi-Fiとしては十分でしょう。
光BBユニット2.4交換の注意点
光BBユニット2.4交換の注意点は前述の通りサイズが大きいこと、そして2.4から2.3へのダウングレードはできないことがあります。一度光BBユニット2.4に交換した後は2.3に戻すことができないので注意しましょう。
サイズが大きくてルーターの収納に入らない→じゃあ元に戻そう、という流れにできないので気を付けてください。
光BBユニット2.4への交換方法
光BBユニット2.4へ交換する方法は以下の通り。
- サポートへ電話する
- チャットサポートで相談する
一番手軽なのはチャットサポートで交換希望を伝えることですね。その場合、ソフトバンク光のS-IDが必要になります。S-IDはIPv4 PPPoEのログインやMy SoftBankのログインにも使う@sbb.ne.jpで終わる番号です。
チャットはわりと応答が早いので、タッチタイピングやスマホの入力に慣れていれば楽ですし面白いです。1週間ほどで光BBユニット2.4が届いて、2.3の返品に使う着払いの送り状も入っているので、宅配便の集荷をお願いして発送しましょう。チャットが不安なら電話でもOKですよ。
光BBユニット2.4でも電波が弱くて繋がりにくい場合
3階建ての戸建てや分厚い壁の鉄筋コンクリートマンションでは、光BBユニット2.4に交換したとしても接続が安定しない場合があります。
単純に光BBユニットからの距離が遠かったり遮蔽物があれば、その分電波が減衰してしまいます。
その場合は、光BBユニットにブリッジモードでメッシュWi-Fiルーターを接続する方法があります。メッシュWi-Fiとは、ルーターに中継器をプラスしてWi-Fiの電波を家中に張り巡らす技術です。
光BBユニットにメッシュWi-Fiを接続したら、ONUと光BBユニットとメッシュWi-Fiで機器の台数が増えてしまいますが、自宅のWi-Fi環境をより一層改善したい場合は仕方ないですね。
光BBユニット2.3のままで別途Wi-Fiルーターを用意してもいい
ここまで光BBユニット2.4のメリットと交換方法について書きましたが、ユニットの交換だけが対策ではありません。そのまま光BBユニット2.3を使ってもいいです。
光BBユニット2.3を使う場合、安くて高速なWi-Fiルーターを購入すればOK。ルーターをブリッジモードにして接続し、光BBユニットはルーティングだけさせます。
以下の記事は光BBユニットなしでIPv4 PPPoEを使うこと前提で書いていますが、光BBユニットにブリッジモードのルーターを接続するように読み変えてもいいでしょう。
合わせて読みたい
Config Network | 【速い】ソフトバンク光対応Wi-Fiルーターのおすすめを解説
市販ルーターを光BBユニットに繋ぐときは、ルーターをAP(アクセスポイント)モード、またはブリッジモードと呼ばれる設定にしましょう。ルーターモードだと接続が切れる場合があります。
「ソフトバンク光遅い」の間違いとは
もう一つ付け加えておきたいのは、よく見られる意見として「ソフトバンク光遅い」というものがありますが、これは間違いなんですね。どうして「ソフトバンク光遅い」という評価が間違いなのでしょうか?
実際に速度測定すると以下のようになります。
500Mbpsを超えていますよね。なのでソフトバンク光のバックボーンネットワークは何も異常なく、非常に速いネットワークになっています。固定回線が遅くなる理由として以下が挙げられます。
- NTT収容ルーターが混雑している
- NTT回線の網終端装置が混雑している
- 宅内のWi-Fiルーターが古い
- 自宅の壁が厚いから繋がりにくく遅くなる
- LANケーブルが古い
- マンションでVDSL方式なのにユーザーがたくさんいる
上記のような原因が考えられます。これはソフトバンク光でなくても考えられる原因なので、多くのプロバイダの名前(〇〇光)に遅いをつけて発言する人がいるんですね。
なので地域差もあります。NTT局舎の設備がしょぼいとユーザーにも影響が出ます。あとはユーザーのスキルもありますね。ソフトバンク光の場合はIPv6高速ハイブリッドにすることによって解決するかもしれません。
合わせて読みたい
Config Network | ソフトバンク光IPv6高速ハイブリッドとは?申し込み方法も解説
おうち割光セットでネット環境を強化する
おうち割光セットなら、ソフトバンクスマホが1,100円引き、ワイモバイルでも1,188円引きなので強いですよね。
ソフトバンクの高品質なLTE回線を使いながら、おうち割光セットで光BBユニットのIPv6とホワイト光電話とWi-Fiを使う。これなら移動体通信だけじゃなく固定回線もかなり強化できます。
Wi-Fiマルチパックだと公衆無線LANも使えるので、万が一スマホのデータ量が多くなってもBBモバイルポイントのあるところでフリーWi-Fiが使えます。バックアップ回線として使えますよね。
固定電話はホワイト光電話が使えますし、BBフォンでもいい。気軽にひかり電話を使えるので固定電話の強化にもなりますよね。
快適なソフトバンク光でネット環境を強化していく
どうですか。
ソフトバンク光繋がらないとか、切れるとか、正しい意見かもしれないけど、実際にはソフトバンク光バックボーンは何も異常なかったりします。大体宅内に問題あるので、それが光BBユニットなんですよね。
光BBユニットは2.4で改善されているので、申し込んで2.3が届いたら交換するしかないんですけど、前から2.3を持っている人も交換した方が安定します。Wi-Fi 6にもなるし、安定したWi-Fiを構築してストレスフリーでインターネットがしたいですよね。
なので、一番いいシナリオは、ソフトバンク光を光BBユニット2.4で接続して、接続にBBIXのIPv6ネットワークを使って、おうち割光セットで割引を受けながら、移動体も固定もソフトバンクの高品質ネットワークを使うっていうのがおすすめです。
くれぐれもサポートセンターの人に迷惑をかけないようにして、インターネット環境を快適にしましょうね。